【分野別】10月に値上げされた飲食料品目
株式会社帝国データバンクの同調査によると、2023年10月に値上げされた飲食料品のうち「菓子」「乳製品」「原材料」における3分野は前年同月を上回る値上げ品目数となりました。
「菓子」は原材料高、「原材料」は生産国の天候不順の影響により、値上げとなった製品が多く見られました。
一方で、先ほど紹介した「酒類・飲料」は年内最多の3194品目の値上げ品目ではあるものの、前年同月と比較すると8割の水準にとどまっています。
同様に、「加工食品」や「調味料」においても値上げ品目数は多い傾向にありますが、前年同月と比べると大幅に減少傾向となっています。
2023年トータルの値上げ品目数は累計3万1887品目になると予想されており、2022年の値上げ品目数を大きく上回る結果となりそうです。
類を見ない記録的な値上げラッシュが昨年から続いているものの、値上げの勢いは2023年後半にかけて後退傾向にあり、今月の値上げをピークに徐々に落ち着きを見せ始めるとうかがえます。
飲食品以外にも?10月から値上げされるもの
前章では、10月に値上げする「飲食料品」について紹介していきましたが、飲食料品以外にも10月から値上げするものがいくつか存在します。
本章では、飲食品以外に10月から値上げされるものについて紹介していきます。
郵便局の郵便料・サービス料金
日本郵便株式会社は、安定的なサービスの提供を維持する目的で、2023年10月1日から、下記の料金を改定することを発表しています。
- 郵便物の特殊取扱料
- 荷物の付加サービスの料金
- 国際郵便料金の一部
上記の改定により、日々の生活でよく利用されている「ゆうパック」や「ゆうメール」も価格が約10%程度引き上げとなります。
銀行の手数料
株式会社三菱UFJ銀行は、2023年10月2日から、振り込み手数料の引き上げを発表しています。
10月2日以降からは、振り込みは額を問わず、当行の口座宛で「880円」、他行の口座宛で「990円」の手数料がかかるようになりました。
以前までは手数料が「330円」「550円」などであったため、大幅な手数料の引き上げに驚いた方も少なくないでしょう。
今後は、ネットバンキングなどを活用して手数料を抑える工夫が必要になってくるとうかがえます。
まだまだ続く値上げラッシュ。賢く買い物をしよう
本記事では、10月に値上げされる飲食料品および今後の値上げ動向について紹介していきました。
10月も約4600品目もの値上げがされており、主に酒税改正による酒類の値上げが目立っています。
それ以外にも「加工品」や「調味料」など、私たちの生活の身近な食品が値上げとなっていることから、賢く買い物をして家系の負担を少しでも減らせるようにできると良いでしょう。
参考資料
- 株式会社帝国データバンク「10月の食品値上げ、4634品目 第三のビールなど「酒類・飲料」最多 一部は値下げも」
- 財務省「酒税に関する資料」
- キリンビール株式会社「酒税税率改正に伴う価格改定について」
- アサヒビール株式会社「酒税改正に伴う商品の価格改定について」
- サントリー食品インターナショナル株式会社「国内一部商品の価格改定について」
- 北陸コカ・コーラボトリング株式会社「価格改定に関するお知らせ」
- 日本郵便株式会社「郵便物の特殊取扱料の改定、荷物の付加サービスの料金改定および廃止 ならびに国際郵便料金の改定」
- 株式会社三菱UFJ銀行「お客さまの利便性向上にむけたデジタル化の取り組みと各種手数料の改定について」
太田 彩子