2. 【老齢年金】国民年金・厚生年金から天引きされるお金とは
老後、年金受給開始時・年金受給開始後には、年金振込通知書で「額面」と天引き後の「実際の振込額」を確認することができます。
一方、現役時代の方は、将来の年金見込額を「ねんきん定期便」で確認することができます。
ただし「ねんきん定期便」に記載されている金額は「額面」の見込額となりますのでご注意ください。
では、国民年金や厚生年金から、どのようなお金が天引きされるのでしょうか。確認していきます。
2.1 介護保険料
介護保険は40歳から健康保険料に上乗せする形で納めます。
年額18万円以上の年金を受給している場合に、年金から天引きされます。
なお、介護保険料は介護状態になった場合でも一生涯払い続ける必要がありますのでご留意ください。
2.2 国民健康保険料・ 後期高齢者医療制度の保険料
国民健康保険料も原則年金からの天引きです。
75歳に到達すると、国民健康保険から後期高齢者医療制度にスライドします。
75歳以降は、後期高齢者医療制度の保険料が天引きされます。
年額18万円以上の年金を受給している場合に、年金から天引きされます。
2.3 個人住民税
住民税は、前年度の収入によって計算されます。新年度分の住民税は、6月から翌5月にかけて年金から天引きされます。
2.4 所得税
所得税は、国民年金や厚生年金の年金額だけでなく、その他の所得なども含めて計算されます。
年金額を含む総所得額から各種控除や社会保険料を差し引いた課税対象額により天引きされる税額が決定します。
3. 【老齢年金】国民年金・厚生年金の平均月額(額面)はいくら?
では、今のシニアの方たちは老齢年金を毎月どれくらい受け取っているのでしょうか。
厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、国民年金・厚生年金の平均年金月額を額面ベースで確認していきます。
3.1 「 国民年金」の平均月額
まずは国民年金の受給額から確認します。
- 〈全体〉平均年金月額:5万6368円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9013円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4346円
《国民年金の受給額(1万円ごとの人数分布)》
- 1万円未満:7万27人
- 1万円以上~2万円未満:28万4152人
- 2万円以上~3万円未満:90万3006人
- 3万円以上~4万円未満:274万9550人
- 4万円以上~5万円未満:463万6048人
- 5万円以上~6万円未満:791万730人
- 6万円以上~7万円未満:1500万3006人
- 7万円以上~:187万2466人