10月は年金支給月です。年金受給者にとっては嬉しい月です。

老後の生活を支える年金ですが、平均的な夫婦2人の厚生年金月額は月22万円といわれています。

この22万円の年金額には国民年金が含まれるのですが、厚生年金と国民年金の金額の内訳はどのようになっているのでしょうか。

今回は夫婦の平均年金支給額の22万円の内訳について月22万円のうち厚生年金部分はいくらなのかを解説します。

年金の支給される8月に、現在年金を受け取っている世代の平均額を確認して、ご自分の将来受け取る年金について考えるきっかけになればと思います。

1. 【厚生年金と国民年金】年金の受給額はいくらか

年金はいったいいくら貰えるのでしょうか。

年金の受給額は働き方や年金保険料の納付期間によって変わります。

老齢年金には国民年金と厚生年金があります。それぞれの概要と平均受給額をみていきましょう。

1.1 国民年金の平均受給額はいくらか

国民年金は20歳から60歳のすべての国民に加入義務があり、納付期間など要件を満たした方が受給します。

自営業の方などは国民年金のみを受給しますが、国民年金の支給額は令和5年において満額で月6万6250円と発表されました。

令和3年度のデータでみると、国民年金の平均受給月額は5万6368円です。

男女別では男性が5万9013円、女性が5万4346円となります。

学生時代に年金を納付しなかったなど未納期間があると、国民年金の受給額は満額にならず、未納期間の分だけ年金受給額は減ります。

1.2 厚生年金の平均受給額はいくらか

厚生年金とは、会社員や公務員が勤務先で加入している年金制度です。

収入に応じて年金の納付保険料が決まり、受け取る年金額も変わります。収入が多く、高い厚生年金保険料を納付したひとは、受け取る厚生年金額も多くなります。

厚生年金保険料は労使折半で納付しており、国民年金(基礎年金)に加えて受給することができます。

また勤務時間等の要件を満たすことで、正社員に限らず(パートでも可)加入できます。

令和3年度の厚生年金受給者の平均支給月額は14万3965円(国民年金含む)です。男女別にみると男性は16万3380円、女性は10万4686円となっています。

2. 【老齢年金】標準夫婦の月額22万円とは

平均的な夫婦の年金月額は22万円だといいます。どのようにして22万円と算出されているのでしょうか。

2.1 年金の標準夫婦とは

平均的な夫婦とは大黒柱の男性が会社員で、その配偶者が専業主婦のケースを想定しています。

男性が会社員であった場合、令和3年度の男性の平均厚生年金受給額は16万3380円、専業主婦の配偶者は国民年金を受給するので女性平均の5万4346円となります。

夫婦で21万7726円という計算になります。

2.2 「厚生年金部分」は国民年金額を引いた部分

男性が会社員の場合、平均額で16万3380円の厚生年金を受給しますが、この金額には国民年金分も含まれています。

国民年金部分を男性の平均額の5万9013円とすると、厚生年金部分は国民年金額を差し引いて10万4367円となります。

平均額でみても男性の国民年金は6万円弱、厚生年金部分は10万円強と厚生年金にかかる部分の金額が大きいことがわかります。

厚生年金は保険料の労使折半が義務付けられていて、所属する企業が年金保険料の半分を負担してくれます。

国民年金にのみ加入する自営業者に比べると、厚生年金に加入する会社員や公務員は、国民年金に厚生年金を加えて年金を受け取るため、年金支給額が約3倍の金額になっています。

3. 【10月は年金支給月】年金支給月とはどのように決まっているのか

年金を受け取るタイミングは、原則年6回に分けて偶数月の15日となっています。支払い日が土日または祝日ならばその直前の平日に支払われます。

原則として偶数の支払月には、直前の2カ月分の年金が支払われます。

年度が変わり年金額の改定がなされた場合、新年度の年金額が反映する4月、5月分の年金は6月に支払われます。

10月は偶数月で年金支給月となりますが、10月には8月、9月分の年金が支払われるということになります。

4. 標準夫婦の年金月額のまとめ

会社員や公務員が受給する厚生年金は、自営業のひとなどが受け取る国民年金に加えて支給されるものです。

厚生年金額の総額を厚生年金部分と国民年金部分に分けて見ると、厚生年金部分の方が大きな金額になっています。

働き方によって厚生年金に加入しているかどうかが決まり、また厚生年金加入者と国民年金だけの加入者では、年金受給額には大きな差が生じます。

ご自分の働き方と年金制度への加入状況から、将来受け取る年金額の予測を立てて、老後の暮らし方を想像していくことが大切です。

老後の生活費に不足を感じるようであれば、いまのうちから準備できることを始めましょう。

参考資料

高橋 禎美