上司に「うつ病」だと伝えても仕事は辞められない

過度なストレスと戦いながら働く小林さんは、入社6年目の4月に難聴の症状が出始めます。

「最初は耳鳴りが3日続いたので病院に行くと、低音が拾えていないことが判明。そこまで症状が重くないうちに病院に行けたので、メニエール病の一歩手前で投薬を始めました」と説明する小林さん。

難聴は良くなったり悪くなったりを繰り返し、4カ月が経過した8月にさらなる異変が起こります。楽しいはずの休日に涙が止まらなくなってしまうのです。

原因不明の涙。インターネットで調べると「うつ病の疑いがある」と出たので、すぐに病院にかかると、仕事での過度なストレスからくるうつ病だと診断されました。

その事実を上司に打ち明け、仕事をやめたいと伝えると、「『自分は病んだりしないから気持ちは分からない。仕事は忙しいからやめられたら困るんだよね』と言われ、正社員ではなく契約社員で続けることになりました」とのこと。

比較的元気な時に出社するというルールを作って2カ月働いたものの、上司の想定よりも出社日数が少ないという理由で、退社が認められたそうです。

出所:筆者作成