楽しいはずの休日に急に涙が出てくる。当時28歳の小林夏菜子さん(仮名)が自身を「うつ病」じゃないかと疑った瞬間でした。
休日に涙が出る症状が1カ月続いたので「さすがにおかしい」と思い、会社への通勤途中にある病院で診察してもらうと、仕事での過度なストレスからくる「うつ病」だと診断。
今回、うつ病になった原因と症状が改善されるまでの1年について、話してくれました。
仕事での過度なストレスによる異変
小林さんは大学卒業後、新卒でテレビ業界に就職。病気とは縁のない生活を4年間送っていました。
しかし、入社5年目に状況は大きく変わります。4月に入ると蕁麻疹の症状が出始め、約1年もの間悩まされたそうです。「今思えばあの頃から仕事で無理をして、ストレスを溜め込んでいたんだなと思います」と語る小林さん。
主な業務は、テレビ番組の制作。ディレクターとして、撮影現場でもバリバリ働いていました。うつ病のきっかけは、大口の取引先の担当になってから。
「もともと10歳上の先輩社員が担当だったのですが、ミスが続いたので私が引き継ぎました。それから業務面の負担増はもちろん、先輩社員のケアまですることになりました。あれは本当にキツかったです」と吐露。
単純な仕事量の増加だけでなく、同じチームで働く10歳上の先輩社員のミスもカバーして、取引先に謝る日々が続いたそうです。
問題の先輩社員は、自らのミスを認めず取引先の文句ばかり。それだけでなく、業務の指示を出しても従ってくれません。
状況を変えるべく、直属の上司に相談したものの、「カバーして頑張ってくれ」と言われる始末。思い悩んだ小林さんは、精神的なストレスからくる体の不調に悩まされることに。