富裕層と銀行の付き合い方3. 信用を蓄積する
富裕層が銀行と快く付き合うのは、有益な情報を得るためだけではありません。
銀行と積極的に取引することで、将来ローンを借りるときに有利に働かせることも大きな目的のひとつです。
銀行は融資に際して借入審査を行いますが、「これまで全く何の付き合いもない顧客」と「金融商品や預金の取引が多い顧客」であれば、後者の方が信用度が高いのは想像にたやすいでしょう。
富裕層は、事業資金の調達や不動産投資など多額のローンを借りる機会が多くあり、銀行との付き合いを選ぶのは将来に向けた種まきでもあるのです。
富裕層と銀行の付き合い方4. 複数の金融機関を利用する
富裕層は、メインバンクを一行に絞らないのも特徴です。
筆者がお客さまのもとを訪ねたとき、他の銀行の営業担当者と入れ替わりになることも珍しくありませんでした。
複数の金融機関と付き合いを持つのは、より多くの選択肢を得るためでもあります。たとえば、ローンひとつを取っても銀行によって金利が異なります。
メインバンクが一行しかなければ提示された金利を受け入れるしかありませんが、複数の銀行と付き合いがあれば金利を比較して借入先を選定することが可能です。
メインバンクが複数あるのは手間に感じる面もあるかもしれませんが、結果として自分の選択肢の幅を広げられるメリットがあります。
銀行との付き合い方に「付加価値」を重視してみよう
メインバンクを選ぶときは、どうしても利便性やコストの安さばかりに目がいってしまうかもしれません。
もちろん利便性やコストも重視すべき点ですが、富裕層はその先に銀行と付き合う「付加価値」を見出しています。
銀行を選ぶときは目先のお得さだけでなく、対面営業だからこそ得られるつながりや情報を重視してみるのもよいかもしれません。
参考資料
椿 慧理