1.2 「厚生年金」平均受給月額は?

つづいて、公務員や会社員が受給する「厚生年金」の月額を見ていきます。

厚生年金の受給額には、国民年金(基礎年金)部分を含むことを踏まえておきましょう。

※国民年金部分を含む

【60歳代「厚生年金」平均受給月額】

平均:14万3613円

  • 65歳:14万5372円
  • 66歳:14万6610円
  • 67歳:14万4389円
  • 68歳:14万2041円
  • 69歳:14万628円

厚生年金は、国民年金部分に現役時代の加入期間や報酬によって算出される報酬比例部分が上乗せされます。

国民年金より年金額が高いものの、現役時代の収入と比べると半分以下となるでしょう。昨今の物価上昇による家計逼迫を肌で感じている方は、「厚生年金だけで十分!」とは言えないかもしれません。

2. 老後の年金から天引きされるもの3つ

老後の年金受給額について見てきましたが、さらに社会保険料や税金が天引きされることも知っておきましょう。

現役世代の方は、なかなか年金について深掘りする機会や時間がないかもしれませんが、老後の生活を支えるであろう年金収入は、額面ではなく「手取り」で把握しておくべきです。

「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などで確認した年金額についてもすべて額面となります。ここから、以下のものが天引きされますのでご留意ください。

2.1 「老齢年金からの天引き」その1:介護保険料

年金年額が18万円以上の場合には、老齢年金から「介護保険料」が天引きされます。

介護保険料は40歳から健康保険料に上乗せして支払いますが、65歳以降は単独で介護保険料を支払います。

2.2 「老齢年金からの天引き」その2:健康保険料

75歳未満は「国民健康保険料」、75歳以上になると「後期高齢者医療保険料」に代わり年金から天引きされます。

2.3 「老齢年金からの天引き」その3:税金(所得税・住民税)

年金受給額に応じて、所得税や住民税などの税金がかかるケースがあります。

年金以外の所得や、適用される各種控除により天引きされる税金の金額が決定します。

上記の通り、現役時代の給与と同じように老齢年金からも「天引き」されるものがあることを把握しておきましょう。