老後の「月の生活費」はいくらか
年金受給額を確認しましたが、実際に老後生活を送る単身世帯の生活費はどれくらいなのでしょうか。
総務省統計局「家計調査報告【家計収支編】2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、65歳以上単身世帯の平均生活費は月15万5495円です。
厚生年金受給者の平均年金額である月14万3965円をもらえる場合、平均生活費より月の生活費を約1万円下げれば年金だけでの生活も可能です。
ただし、上記は持ち家が想定されているため、実際には個人差があります。
また、会社員や公務員経験のない自営業者が年金だけで生活するのは難しいでしょう。
老後の生活をシミュレーションしよう
貯蓄額や年金受給額、生活費は人によって異なります。そのため、まずは自分がどのような老後を送ることになるのかシミュレーションしましょう。
ねんきん定期便を確認したり、ねんきんネットで将来の年金受給額を確認するのもいいでしょう。
将来の年金受給額が少なければ、今から貯蓄や投資などで、老後資金を準備する必要があります。
まずは自分の老後をシミュレーションしてみて、必要な老後対策を考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
苛原 寛
執筆者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。慶應義塾大学商学部会計ゼミにて会計を学んだ後、東京海上日動火災保険株式会社に就職。企業が事業活動を行ううえでの自然災害や訴訟に対するリスク分析・保険提案を3年間行う。「企業が倒産しない」・「事業で安定的に利益を出す」ための適切な保険でのリスクヘッジの提案に努めた。
特に、製造業者や工事業者に対する賠償責任保険や工事保険の提案が得意。取引先企業の社長・経理・人事・プロジェクト担当者など様々な部署への営業活動を行った。上場企業の新規事業に対する保険提案が評価され、全国社員への社内プレゼンを実施した経験もある。
また、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を活かし、取引先従業員に対するNISAやふるさと納税に関するセミナーの実施経験有。現在は、SNSやWebコンテンツを通じて金融情報の発信を支援する株式会社ファイマケの代表を務める。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
くらしとお金の経済メディア『LIMO』編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にて国内外株式、債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、個人顧客向け資産運用コンサルティング業務に従事。特に老後資金準備にむけて、投資信託や株式、債券などを用い、顧客ニーズやライフプランにあわせた丁寧でわかりやすい資産運用の提案が強み。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』の編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)など官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度、貯蓄、教育、キャリアなどをテーマに執筆。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)、中学・高校社会科(公民)教員免許保有。3児のひとり親で趣味は音楽鑑賞と読書(2025年6月7日更新)