40~50歳代のおひとりさま女性の多くが経済的ゆとりがない
日本労働組合総連合会「非正規雇用で働く女性に関する調査2022」は非正規雇用で働く1000名の女性に経済的ゆとりの有無についての調査結果を明らかにしています。
「配偶者も子もいない」女性で「ゆとりがある」と回答した人の割合は3.2%にすぎません。
「ある程度ゆとりがある」と回答した人は19.5%となっており、そこそこゆとりのある暮らしを営んでいるおひとりさま女性は全体の2割程度になります。
一方で、「まったくゆとりがない」と回答したおひとりさま女性は30.4%。また、「あまりゆとりがない」と回答した人は36.4%です。つまり、66.8%の非正規雇用で働くおひとりさま女性が経済的ゆとりのなさを実感しています。
対して、「配偶者も子もる」女性のうち「ゆとりがある」、および「ある程度ゆとりがある」と回答した人は29.7%。一方で、「あまりゆとりがない」、および「まったくゆとりがない」と回答した人は 66.5%という結果でした。
この調査では非正規雇用で働く配偶者も子もいないおひとりさま女性の場合、夫婦で子育てをしながら非正規雇用で働く女性よりもゆとりのなさを実感している人がわずかではあるものの多いことが明らかになっています。
「独身であること」に3割近くのおひとりさま女性が不安を抱えている
同調査によると「日頃生活をしていて感じる不安」の調査結果は以下のとおりです。
非正規雇用で働く女性の中でも配偶者がいない人たちが抱えている不安の上位5項目は以下になります。
- 生活の維持、収入 59.6%
- 老後の生活 46.8%
- 仕事 43.6%
- 健康 33.4%
- 独身であること 28.2%
非正規雇用で働く女性の多くが、現在の生活を今後も維持できるか不安を抱えています。
非正規雇用は定年退職まで働き続けることが保証されていないことはもちろん、1年後も現職を継続できるか分からないことも多いです。
また、年金受給開始年齢の引き上げや高齢者の医療費負担増大などが唱えられている中で、老後についての不安は増すばかりでしょう。
その他にも、独身であることに不安を抱えている方、仕事や健康に関する不安を抱えている方も多いです。
おひとりさまには歳を重ねるごとに賃貸契約が難しくなる、病気の際に身内に頼りにくい、介護は行政や福祉施設でなければあてにできないなど、未婚であるがゆえの問題もあるでしょう。