【女性の厚生年金】ひとりの老後「月額15万円超」は10％未満に厚生年金保険料はみんないくらか

2. 女性で厚生年金「月15万円」の高額受給者はどのくらいいるのか

厚生労働省が発表した「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をベースに、まずは女性がもらう厚生年金の平均月額の受給者数を、1万円のレンジで確認していきます。

女性の厚生年金平均月額：10万4686円

※厚生年金の月額には、基礎年金（国民年金）の月額が含まれています。

【受給額分布】

女性の厚生年金受給額のボリュームゾーンは「9万円以上～10万円未満」。男性の平均月額と比べると、6万円ほど低いのが現状です。

また、厚生年金をひと月15万円以上受け取る女性は全体の9.34％と、10％に届いていません。

男性は全体の64.2％と半数以上の方が老後の目安となる「15万円」を受け取っているため、この差は非常に大きいと言えるでしょう。

1985年に男女雇用機会均等法が制定され、女性の働き方は大きく変化してきました。

しかし、出産や育児、介護などで「仕事」と「家庭」のどちらか一方を選ぶ、もしくは選ばざるを得ないケースもあると考えると、仕事と家庭とのバランスをとっていくことにはまだまだ課題も多いようです。

さらに忘れてはならないのは、男女差以外に個人差も大きいことです。

厚生年金の金額は現職中の年収と保険料を納めた期間で決まるため、受給金額にはグラフのような個人差が大きく生まれます。

次は現職中に納める「厚生年金保険料」について、もう少し深掘りしてみましょう。