1.1 年金受給・月額20万円は「年収710万円以上」が基準ライン

厚生年金の受給額は、厚生年金の払込金額によって決定します。

月額20万円をもらうには、どの程度の年収が必要なのでしょうか。

厚生労働省が提供している公的年金シュミレーターにて以下の条件を入力し、厚生年金の年額が240万円を超える年収を探してみました。

以下の条件にて、年金月額20万円を達成できます。

  • 厚生年金の払込期間は22歳から60歳まで
  • 年収710万円
  • 受給開始は65歳

シュミレーターによると、受給初年度の65歳では年額97万円ですが、66歳からは年額246万円になります。

国民の平均年収が400万円台ということを考えると、やや厳しい条件です。

2. 厚生年金の払込が25年に満たない場合

厚生年金の月額受給額を20万円以上にするためには、年収700万円以上というシュミレーション結果が出ました。

思いの外ハードルが高いことに驚いた人も多いのではないでしょうか。

テーマから少し離れますが、何らかの理由で25年間、年金を納めることができなかった場合はどの程度の受給金額になるのでしょうか。

次の一覧表にまとめてみました。

出所:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に筆者作成

国民年金よりも手当が厚いとされる厚生年金とはいえ、納付期間が25年に満たない場合、国民年金とさほど変わらない月額になってしまいます。