厚生労働省が2025年6月5日に公表した「毎月勤労統計調査 令和7年4月分結果速報」によると、前年同月と比べ、実質賃金が1.8%少なくなっていることがわかりました。
なお、実質賃金とは、名目賃金から物価変動の影響を除いたものです。
つまり、物価の上昇に、賃金の上昇が追い付いていません。
老後も働き続ける方が増加傾向にありますが、物価高が続いているため、年金生活の家計にも大きな負担が生じていることが考えられます。
では、年金を受給している世代となる60歳~90歳以上の「平均年金月額」はいくらなのでしょうか。
この記事では、厚生労働省年金局の調査データをもとに、一歳刻みで60歳~90歳以上の「平均年金月額」がいくらなのかご紹介します。
また、2025年度の増額改定により、国民年金や厚生年金は1.9%増えることが決定しています。
そこで、2025年度「国民年金」と「厚生年金」の年金額例や、「2025年の年金支給日」についてもわかりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 2025年度「国民年金」と「厚生年金」の年金額例
公的年金額は、物価や現役世代の賃金などを考慮して、年度ごとに見直されるしくみです。
2025年度の年金額は、前年度より1.9%増えることが決定しています。
厚生労働省が公表した「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、モデル夫婦世帯(※1)の年金は夫婦2人分で月額23万2784円になっています。
なお、国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。
そのため、夫婦ともに国民年金(満額と仮定)を受け取る世帯の場合、2人分の合算額は1カ月あたり13万8616円になります。
では、2025年度に増額改定された年金額は、いつ支給されるのしょうか。
※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額