「年金生活者支援給付金」は、収入が少ない年金生活者の方をサポートするために、年金に上乗せして支給される給付金です。

この制度は2019年に始まった比較的新しいもので、「聞いたことはあるけどよく知らない」という方も少なくないかもしれません。

給付金は、受け取っている年金の種類に応じて「老齢」「障害」「遺族」の3つの区分に分かれていて、それぞれ支給される条件や金額が異なります。

今回は、この「年金生活者支援給付金」について、どういった人が対象になるのか、いくらくらいもらえるのかなど、わかりやすくご紹介します。また、申請方法について、記入例を交えて紹介していきますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

※LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。

1.  【公的年金】厚生年金と国民年金の「みんなの月額平均」はいくら?

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。

国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

国民年金・厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

ただしグラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。

年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の低所得となる場合には「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。

次では、この「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきましょう。

2. 2ヵ月に1度基礎年金に上乗せ支給「年金生活者支援給付金」とは?

「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得額が一定基準額以下の年金生活者を支援する目的で、2カ月に一度、年金に上乗せして支給される給付金です。

2019年に始まった比較的新しい制度なので、聞きなれない人もいるかもしれません。受給中の年金に合わせて、以下の3種類の給付金が設定されています。

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

次では年金生活者支援給付金の「給付額」や「支給要件」について見ていきます。