みなさんは「年金の受け取り方で損をするかもしれない」「オトクな年金の受け取り方がある」などの話を聞いたことはないでしょうか。
現役時代のうちに少なくない保険料を納めているのですから、損するような年金の受け取り方はしたくないものですね。
今回は働きながら損なく年金を受け取るポイントとして、在職老齢年金についてご紹介していきます。
厚生年金が減額される仕組みや、満額が受け取れる給与の目安について見ていきましょう。
1. 老後に働くと「厚生年金が減額される」ワケ
老後に働くと、「厚生年金が減額される」ということが起きるケースがあります。
「収入を増やすために働いているのに、なぜ年金が減額されるの?」と不思議に思う人も多いかもしれませんね。
これは、「働くことで一定以上の賃金を得ている60歳以上の老齢厚生年金受給者」を対象とした在職老齢年金の仕組みがあるからです。
もともとの厚生年金は「退職した人」を支給要件としていたため、「そもそも在職中の人には年金は支給しない」という考え方でした。
現代では働くシニアも増えたため、「働きながらも厚生年金に加入する人」が増えています。こうした背景から「年金を受け取れる対象」を拡大してきたのです。
そして在職老齢年金制度により、老後も一定以上の賃金を得ている(基準を超えた)場合は年金が減額されるというわけです。
働きながら年金を受給できる人は増えているのですが、年金制度を維持するためにも調整は仕方のない側面があるといえるでしょう。