3. 在職老齢年金を意識した働き方
2022年3月以前は、さきほどの厚生年金と収入額が月28万を超えると在職老齢年金の減額対象となっていました。
そのため、60代前半では半数を超える人が支給停止の対象となっていたのです。
2023年4月以降は基準が48万円まで引き上げられたため、支給停止の対象となる人は減っているでしょう。
しかし、定年退職後も何らかの形で働く人が増えている今、好条件で仕事を続けられた場合には基準額を超えてしまう可能性もあります。
在職老齢年金の減額基準に引っかからない範囲で働きたいという方は、48万円を意識しておくとよいでしょう。
4. 老後の収入源は年金だけじゃない
シニアの就業率は増加傾向にあります。長生きリスクに備えるため、老後も仕事を続けようと考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、今回ご紹介した「在職老齢年金」はしっかり意識しておく必要があります。また、老後もフルタイムでの働き方を続けるよりは「老後の余暇を楽しみたい」という人も少なくないでしょう。
そんな方は「ほどほどの収入と、ほどほどの貯蓄の切り崩し」が合うのかもしれません。
老後の収入源は年金だけではありません。老後資金の貯蓄や保険なども視野に入れ、ゆとりを持った暮らしができるだけの備えをしておきたいですね。
参考資料
岡崎 泰輔