3. セカンドライフに向けて少しずつ始めたい資産形成
「老後破産」という言葉を聞いたことはありますか。
セカンドライフを迎えたものの、年金収入だけでは生活ができず破産してしまうことを指す言葉です。
「なんとかなるだろう」、「年金があるから大丈夫」といったように、自身の老後について根拠なく楽観的に考えていると、万が一のことが起こってしまうかもしれません。
老後に向けてできることは、自分自身でしっかりと資産を増やしていくことです。
近年では、「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」など、税制優遇制度を利用した資産運用に興味をもつ人が増えてきています。
「資産運用」と聞くと、「難しそう」とか「お金持ちがやっている」といったイメージをお持ちの方もいるようですが、決してそんなことはありません。
ご参考までに、保有資産の割合について他国と比較した資料がありますのでご紹介しておきますね。
日本銀行調査当局「資金循環の日米欧比較」によると、日本は、米国・ユーロエリアと比べて現金・預金の比率が最も高いことがわかりました。
《現金・預金》
- 日本:54.3%
- 米国:13.7%
- ユーロエリア:34.5%
《債務証券・投資信託・株式等》
- 日本:16.0%
- 米国:55.0%
- ユーロエリア:31.5%
欧米、特に米国では、富裕層に限らず一般家庭においても資産運用は馴染みのあるものといえるでしょう。
日本ではまだまだ資産運用が身近なものになっていない印象ですが、昨年より高校の授業で資産運用が取り入れられるなど、若い世代を中心に資産運用が身近なものになりつつあります。
預金をしっかりと保有することも大切ですが、超低金利時代が叫ばれている昨今、預金だけではなかなか効率よく資産を増やすことはできません。
まずは情報収集から始めてみましょう。
一歩踏み出すことで、老後は大きく変わってくるはずです。
参考資料
荻野 樹