「予算内での購入」が家選びの第一優先

前述のように、家選びで「購入価格」を重視する方は多く、条件の中でも第一優先にする方が多いようです。Sさんご夫婦も「予算内での購入」を家選びの第一優先にしていました。

しかし以下のように、要望を聞いてくれないハウスメーカーの営業マンもいたそうです。

  • 巧みな話術で購入を急かす
  • 予算アップを提案する
  • 家へのこだわりの少なさを指摘された

詳細をお聞きしましたので、次章で解説します。

住宅相談トラブル1. 他の購入者の存在をアピールされた

「他の購入者の存在をアピールされた」

T.TATSU/shutterstock.com

あるハウスメーカーの営業マンは「他の購入検討者もいるから」という理由で決断を急かしてきたそうです。

ご夫婦は「物件はかなり気に入ってはいましたが、予算オーバーでした。どうするか悩んでいたら、営業マンが誰かに電話をかけ始めたのです」と言います。

実はその場で、他の購入検討者に連絡をして、ご夫婦の返答を急かしたとのことです。

そのあとの物件でも同じことがあったため「ハウスメーカーがよく使う手法なの?」とご夫婦は戸惑い気味。

もちろん、多くのハウスメーカーでこのようなことが起こるわけではありません。

もし購入を急かされたとしても、焦らずに「この予算で購入するかどうか」を、家族でじっくり話し合うことをおすすめします。

住宅相談トラブル2. 副収入で安心させて予算アップを提案された

「予算アップを提案された」

Colour Reactor Rzeszow/shutterstock.com

物件によっては、新築建売物件にも太陽光パネルが付いています。新築から建てる場合も、太陽光パネルをつける方が多くなってきました。

発電した電気は売電として買い取ってもらえるため、副収入を得ることができます。

そして、ある営業マンからこんな提案があったそうです。

「太陽光の売電は月に1万円〜2万円以上見込めます。その分、住宅ローンの支払いにのせることができるので家のグレードアップが可能です。せっかくなので家を豪華にしましょう」

しかし太陽光の売電は、固定価格での買取が10年で、その後の売電価格は大幅に下がります。パネルのメンテナンスや修繕費用などを考慮すれば、長期的な安定収入とは言えません。

太陽光の副収入があるからといって家の予算をあげて、住宅ローンに上乗せするのはリスクが高いでしょう。