第二種奨学金を利用した場合の返還シミュレーション
次は、第二種奨学金を大学4年間で月額4万円(192万円)・6万円(288万円)・8万円(384万円)ずつ利用した場合の返還をシミュレーションしてみましょう。
なお、利率は2023年5月時点の「固定方式0.637%」で試算します。
●月額4万円(合計借入額192万円)の返還シミュレーション
- 返還総額:200万7029円
- 利息総額:8万7029円
- 月々の返還額:1万2865円×156回(13年)
●月額6万円(合計借入額288万円)の返還シミュレーション
- 返還総額:303万8925円
- 利息総額:15万8925円
- 月々の返還額:1万5827円×192回(16年)
●月額8万円(合計借入額384万円)の返還シミュレーション
- 返還総額:410万2699円
- 利息総額:26万2699円
- 月々の返還額:1万7095円×240回(20年)
月額4~8万円の奨学金を借りると、返還する期間は13~20年。
月額あたり1万2000円~1万8000円ずつ返還することになります。
奨学金のまとめ
大学を卒業して自宅から職場に通うのであれば、約2万円ずつの返還はそう難しくないといえますが、もし、一人暮らしを始めた場合であれば、家賃や生活費などがかかります。
将来のための貯蓄もしたいのに、毎月奨学金の返還が13~20年続くのはキツイかもしれません。
第二種奨学金は月々2万~12万円、私立大学の医学・歯学部であれば上限が16万円、私立大学の薬学・獣医学であれば上限が14万円と借入額は大きいです。
多く借りれば、将来、返済する金額も大きくなり、結婚資金、老後資金の準備に影響が出てきます。
大学入学時に、無理のない返済プランかどうかを確認しておくようにしましょう。
参考資料
- 独立行政法人 日本学生支援機構 JASSO 「 進学前(予約採用)の給付奨学金の家計基準 」
- 日本政策金融公庫「2021(令和3)年 教育費負担の実態調査」
- 独立行政法人 日本学生支援機構 JASSO 「平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率」
- 独立行政法人 日本学生支援機構 JASSO 「奨学金貸与・返還シミュレーション」
- 独立行政法人 日本学生支援機構 JASSO 「進学資金シミュレーター」
舟本 美子