今月からは電気代が最大40%ほどの値上げとなるようです。

蒸し暑い日にはエアコンをつけたくなりますが、電気代を考えると躊躇してしまいますね。

食費や日用品の値上がりも相変わらず続いています。消費者物価指数は対前年3%を超える上昇が続いており、各世帯の家計を圧迫しています。

給与の上昇でカバーできれば良いのですが、収入の増加が見込めない年金生活者にとっては影響が大きいでしょう。

年金だけでやりくりが苦しい場合には、貯蓄などの資産が重要です。そうなると、周りがどれくらい貯蓄を持っているのか気になるところです。

そこで今回は、退職まで10年前後の50代の貯蓄事情を、少し前に話題になった「2000万円問題」と照らし合わせながら確認していきます。

1.【年代別】平均貯蓄額と中央値の確認

早速ですが、20歳代~70歳代世帯の平均貯蓄額と中央値を確認します。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果」によると以下のような結果となっています。

【年代別】二人以上世帯の平均値と中央値
※金融資産をもたない世帯も含む

20歳代:平均:214万円・中央値44万円
30歳代:平均:526万円・中央値200万円
40歳代:平均:825万円・中央値250万円
50歳代:平均:1253万円・中央値350万円
60歳代:平均:1819万円・中央値700万円
70歳代:平均:1905万円・中央値800万円

20代が最も少なく、70代が最も多いことがわかります。働き始めは貯蓄も難しいですが、年齢と共に増加し50歳代から1000万円を超えています。

平均額とは上下の大きな数字に影響を受けるため、より実態に近い中央値でみると各世代ともに少ないことが確認できます。

平均値でみると安心と思うかもしれませんが、世帯間の差額は大きいため余裕をもって中央値を参考に考えておく方が良いでしょう。