NHKの連続テレビ小説「らんまん」第12週のサブタイトルは「マルバマンネングサ」。肉厚の葉を持つセダムの1種で、丸い葉と明るい黄色の花が魅力です。
ドラマでは主人公の万太郎が寿恵子とともに佐川に帰省。そこへマルバマンネングサが新種として認められたという一報が届きます。学名に自分の名前が使われたことを知り、大喜びする万太郎。
今回はマルバマンネングサの魅力や育て方を紹介します。
【NHK朝ドラ】『らんまん』第12週に登場する「マルバマンネングサ」ってどんな植物?
- ベンケイソウ科マンネングサ属
- 常緑多年草
- 原産地:日本・中国
- 草丈:5~15センチ
- 開花期:6~7月
- 花色:黄
- 参考価格:400~700円前後(3号ポット苗)
マルバマンネングサは日本の本州・四国・九州にかけて広く分布している多肉植物。「万年草」という名前どおり、強健な性質で寿命が長く、1年中緑の葉を保ちます。
「Sedum makinoi Maxim.」という学名からも分かるように、発見者は牧野博士。明治20年、東大の標本と一緒に博士が採取した標本も、ロシアの植物学者マキシモヴィッチ氏宛てに送りました。
その後新種であることが判明し、「makino(牧野)」という言葉が付いた学名がマキシモヴィッチ氏によって命名。「Sedum(セダム)」とはラテン語で「固定・座る」という意味です。
座っているかのようにこんもりとした草姿や、岩や地面に張り付くように生えることが名前の由来とされています。
【NHK朝ドラ・らんまん】「マルバマンネングサ」の魅力は?
黄色く輝く星形の花
花は黄色で1センチ程度の大きさ。6~7月にかけて5枚の花弁を持つ星形の花が咲きます。ピンと立ち上がる短いシベの先端は赤、茎も赤銅色です。
ひとつひとつの花は小ぶりですが、花付きがよいので満開期を迎えるとカーペットを広げたように。庭一面が黄色く輝き華やかになります。
コロンと丸い肉厚の葉
丸みを帯びた葉は7~10ミリほどの大きさで、水分をタップリ含みふっくらと肉厚。開花期が終わったあとも、1年中みずみずしいグリーンの葉が観賞用になります。
葉にはツヤツヤとした光沢があるので、太陽の光が当たると輝いてキレイです。葉色は緑のほか、斑入りや明るい黄緑などさまざま。寒くなると赤っぽく色付き、四季折々の変化を楽しめます。
グラウンドカバーに最適
ほふく性があり地面をはうように広がります。マルバマンネングサは多肉植物のなかでも耐寒性が強く、日本の冬の寒さにもよく耐えるのでグラウンドカバーにピッタリ。
丈夫な性質でほとんど手間をかけなくても育ち、放任しても旺盛によく広がります。