これからiDeCoを始める人が知っておきたい基礎知識5選

2017年1月から、20歳以上60歳未満のほぼすべての人が加入できるようになった個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)。2017年7月には加入者数が58万人を突破しています。今年のうちに加入手続きをしておこう、と考え始めた方もいらっしゃるかもしれませんね。今回はiDeCoの基本的なポイントをおさらいしておきましょう。

その1:そもそも個人型確定拠出年金(iDeCo)って?

確定拠出年金制度が日本でスタートしたのは2001年。米国の401kという制度を参考に作られたため「日本版401k」とも言われます。ちなみにDC(Defined Contribution Plan)とも言われますがこちらも同じ意味です。

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確定拠出年金には、企業が社員のために掛け金を拠出する「企業型」(企業・社員の双方が掛け金を払うケースもあり)と、個人が加入して自分で掛け金を払う「個人型」があります。2017年1月に対象者が拡大し、iDeCoと呼ばれているのは、この「個人型」です。

iDeCoの目的は老後の資産形成です。掛け金は自分で拠出し、自分で商品を選んで運用していきます。また、積み立てた資産はiDeCoに加入していた期間等に応じ、60歳以降に老齢給付金として受け取ることができます。

その2:iDeCoをやるメリットってなに?

なんといってもiDeCo最大のメリットは、節税効果が高い点です。

iDeCoでは、掛け金が全額所得控除の対象となります。所得控除によって課税所得が少なくなれば、納める税金も少なくなり、お得になるというわけです。

また、通常であれば投資や運用で得た利益(運用益)には20.315%の税金がかかりますが、iDeCoではこの運用益に対しても税金がかかりません。

さらに、60歳以降に受け取るときにも、一時金として受け取る場合には退職所得控除が適用されますし、年金として分割で受け取る場合にも公的年金控除を受けられるという税メリットがあります。

ここまでがよく言われる税制面でのメリットです。加えて、仮に転職したり退職したりした場合でも、iDeCoで積み立てた資産は移換手続きをとることでポータビリティ(資産の持ち運び)ができるという点もメリットでしょう。

その3:解約したり、資産を引き出したりできるの?

iDeCoは、老後の資産形成を目的とした制度です。それゆえ税制面での優遇もされています。そうしたこともあって、iDeCoに加入すると、原則として60歳以降の受給年齢に到達するまで資産を引き出すことができません。

例外的に「脱退一時金」として引き出しも認められていますが、一定の条件をすべて満たした場合に限られます。

その4:口座はどこでどうやって開くの?

iDeCoを始める場合、銀行、証券会社、保険会社などの金融機関にiDeCo専用の口座を開設しなければなりません。口座を開設したい金融機関のサイトなどから資料を取り寄せて申し込みます。

ちなみに、どの金融機関で口座を開設しても税制面でのメリットに違いはありませんが、開設できる口座は1つだけです。後から変更することも可能ですが、変更にともなうデメリットも多いので、最初に十分比較したうえで慎重に選びたいものです。

最も注意して見ておきたいのは「手数料」と「商品ラインナップ」です。

iDeCo 口座には、①国民年金基金連合会に支払う手数料(年間1,236円)、②事務委託先金融機関手数料(年間768円)③iDeCo口座を開設する金融機関に払う運営管理手数料、という3つの手数料がかかります。

このうち、①と②はどの金融機関で口座を開設しても一定ですが、③の運営管理手数料は金融機関によって異なります。どの金融機関を選ぶかで手数料が年間数千円の違いになってくる可能性もあります。

また、投資信託で運用することを検討している場合は、投信信託の信託報酬もチェックしたいところです。わずかな違いに感じられても60歳までの長い期間では運用成果に大きな影響を与えます。

その5:月々の積み立て額はいくらにすればいいの?

iDeCoでは、加入区分に応じて、毎月拠出できる掛け金の上限が異なります。自分がどの加入区分に属しているかについて、まずはiDeCo公式サイトや金融機関のiDeCoサイトなどで確認しましょう。

なお、iDeCoの掛け金は月5,000円からで、それぞれの加入区分に応じた拠出限度額までであれば、加入者が自分自身で決めることができます(1,000円単位で設定)。ただし、iDeCoでは掛け金の前納、追納が認められておらず、掛け金の変更も毎年4月から翌年3月の間で年1回しかできません。まずは無理のない金額で検討してみるとよいでしょう。

ちなみに国民年金基金連合会の調べでは、2017年7月時点の加入者のうち、第1号加入者(自営業者など・拠出限度額68,000円)の掛け金の平均は26,993円、第2号加入者(会社員など・拠出限度額12,000円/20,000円/23,000円のいずれか)の平均は14,629円となっています。

まとめ

いかがでしたか? 新しいことを始めるときに不安はつきものですが、悩んでいるうちに時間は過ぎていってしまいます。iDeCoで掛け金を積み立てていくときは、時間も大きな味方になってくれます。まずは第一歩を踏み出してみるのはいかがでしょうか。

 

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LIMO編集部

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LIMO編集部は、日本生命やフィデリティ投信で証券アナリストやポートフォリオマネージャーであった泉田良輔を中心に、国内外大手金融機関勤務経験、ビジネスネットメディア運営経験者や大手ファッション誌や雑誌の元編集長、学習参考書などの書籍校閲・校正経験者、またWebマーケティングスペシャリストなどが編集や執筆作業を行い、運営をしています。沿革としては、LIMOの前身である投信1(トウシンワン)は個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディア運営経験者等を中心に立ち上げました。サブスクリプションモデルで一定の成功を収めていたLongineですが、グループ内で新サービスを展開ることとなり、多くの読者の声に惜しまれながらLongineのサービス自体は2020年3月に終了となりました。Longine編集部メンバーは引き続きLIMO編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。LIMO編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報をわかりやすくお届けします。