建物に侵入して金品を盗む犯罪である「侵入窃盗」。侵入窃盗の発生場所・侵入口の多くは、無施錠の窓・ドアからとなっています。「近くのコンビニに買い物に行くだけだから…」などの理由から無施錠で出かけてしまうと、空き巣などの被害に遭ってしまう可能性があるのです。

そこで今回は、侵入窃盗の現状と賃貸住宅の防犯対策について解説します。比較的安価で導入できる防犯対策もご紹介しますので、ご自身の物件のセキュリティを強化したい方などはぜひ参考にしてみてください。

侵入窃盗の侵入手段で多いのは無施錠の窓・ドア

出典:警察庁「令和3年の刑法犯に関する統計資料」図表:2-2-1-5(発生場所・侵入口・侵入手段別空き巣・忍込み・居空き認知件数 R3)より合計を算出

警察庁「令和3年の刑法犯に関する統計資料」によると、留守の家を狙う「空き巣」・就寝時を狙う「忍込み」・家に人がいるときを狙う「居空き」といった侵入窃盗の侵入手段で多いのが無施錠の窓やドアであることがわかりました。

侵入窃盗の犯人からすれば、鍵のかかった窓やドアを攻略するよりも、もともと無施錠である方が侵入・逃走ともに簡単であるため窃盗の侵入手段とされやすいことが考えられます。このような犯罪に巻き込まれないためには、外出時はもちろん、就寝時など家に人がいるときもしっかりと鍵をかけることが大切です。

また、住宅の種類や階数によっても侵入手段が異なります。上記の表では、一戸建て住宅で最も多い侵入手段は窓ですが、4階建て以上の共同住宅は表出入口が最多となっています。3階建以下の共同住宅は表出入口と窓が同じくらい多い結果です。このように住宅の種類や階数によっても侵入されやすい場所が異なるため、物件に適した対策を考える必要があるといえるでしょう。