賃貸住宅にあとからでも導入できる防犯対策
不審者を侵入させないようにするためには、犯人が侵入できそうと思えないような物件を目指すことが必要でしょう。
セキュリティ・防犯対策に関連する設備は入居者から人気の高い設備の一つであるため、物件に適した対策ができれば他の物件との差別化につながる可能性があります。
物件に適した防犯対策を行うことで、犯罪などのトラブルを未然に防ぐこと、そして空室対策にもつながるでしょう。ここでは、賃貸住宅にあとからでも導入できるセキュリティ対策について解説します。
スマートロック
スマートロックとは、スマートフォンで鍵の開け閉めができるシステムのことをいいます。
スマホを近づけて鍵の開け閉めができる、スマホで離れた場所から鍵を操作できる、指紋認証機能が使えるなど、さまざまな種類があることも特徴の一つ。鍵の施錠・解錠の履歴を記録できたり、扉が閉まると同時に鍵がかかるオートロック機能があったりするものもあるため、利便性を高められるだけでなくセキュリティの強化にもつながりやすいといえるでしょう。
万が一、従来の鍵をなくしてしまったとしても、スマートロックがあればスマホから鍵の開け閉めができるので防犯にもつながります。
スマートロックにはさまざまな種類があり、中には本体を1万円台で購入できるものもあります。導入する場合は、取り付け方法や玄関の形に適しているか、施錠・解錠の方法、その他の機能などを比較して検討してみてください。
防犯カメラ
空き巣などの犯人は、死角を利用して侵入しているケースがあります。そのため、死角がなくなるように防犯カメラを設置できれば防犯効果が高まることが期待できるでしょう。
さらに、不動産・住宅情報サイトLIFULL HOME’Sなどでは賃貸物件を検索する際に防犯カメラの有無による絞り込みができるため、防犯カメラを設置することによって以前よりも多くの人に物件情報を見てもらえる可能性があります。
防犯カメラを設置する場合は、入居者の室内が映らないように配置するなど入居者のプライバシーにも配慮することが大切です。
ただし、防犯カメラの設置には費用がかかります。費用面から設置が難しい場合は、防犯ライトを付けて明るさを保ったり、ダミーの防犯カメラを設置したりする方法も検討してみましょう。
モニター付きインターホン
玄関を開けなくても訪問者がわかるモニター付きインターホンは、防犯対策として有効な設備の一つです。悪質な訪問販売事業者などと直接顔を合わせて対応しなくても済むため、犯罪を未然に防ぐことにもつながります。
録画機能付きのものであれば第三者に証拠として提示できるメリットもあります。お部屋探しをする入居者からの需要も高いため、賃貸住宅におけるモニター付きインターホンは、もはや標準設備として「なくてはならない」といえるくらいの設備ともいえるでしょう。
共用部分をきれいな状態に保つ
共用部分が常に汚れている物件は、空き巣などの犯人から管理が行き届いていないと思われてしまう可能性があります。あまり管理されていない物件だと判断されてしまうと、侵入の対象として狙われやすくなってしまうでしょう。
そのため、共用部分は定期的に清掃してきれいな状態を保つことが大切です。共用部分が清潔な状態であれば物件全体の印象も良くなるため、入居率向上も期待できます。
基本的な防犯対策について入居者に周知する
防犯対策の基本は、空き巣などの犯人から狙われにくい物件にすることです。外出時はもちろん在宅時もしっかりと鍵をかける、ポスト内の郵便物を定期的に回収する、洗濯物をいつまでも外に干しっぱなしにしないなど、入居者が少し意識を変えるだけでできる防犯対策もあります。
契約時や鍵渡しの際などにお部屋の使い方とあわせて防犯対策についても周知しておくとよいでしょう。
その他、100均グッズのように比較的安価で購入できる防犯グッズもあります。ご自身の物件に採用できそうなものがあれば、検討してみましょう。詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
セキュリティを強化して他の物件と差別化しよう
警察庁の公表する「令和3年の刑法犯に関する統計資料」によると、空き巣などの侵入窃盗による侵入手段として多かったのは無施錠の窓・ドアでした。窃盗などの犯罪を目的に侵入を試みる犯人は、人目につきにくい死角があり簡単に侵入・逃走ができる住宅を狙っています。
オートロックのある賃貸住宅であっても、犯罪を未然に防ぐためには外出時や在宅時にしっかりと鍵をかけることが大切だといえるでしょう。
今回ご紹介したスマートロックのように、賃貸住宅にあとから導入できるセキュリティを強化できる設備もあります。スマートロックの本体は1万円台で購入できるものもあるため、検討しやすいことも特徴の一つ。
お部屋探しをする入居者の中には賃貸住宅のセキュリティ・防犯対策を重視している人もいるため、ご自身の物件に適した防犯対策を検討して他の物件との差別化につなげましょう。
※この記事はLIFULL HOME'S 不動産投資コラムより提供を受けたものです。
LIFULL HOME'S 不動産投資編集部