総務省統計局「令和2年国勢調査人口等基本集計結果」によると、30〜34歳の未婚率は45.3%、35〜39歳の未婚率は32.4%です。おひとりさまの割合は増え続けています。

では、近年増えているおひとりさまはどれくらい貯蓄があるのでしょうか。本記事では、おひとりさまの貯蓄額を年代・年収別に解説します。

おひとりさまが検討したい老後対策についても紹介するので、参考にしてみてください。

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【おひとりさま】年代別の平均貯蓄額はいくらか

金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」によると、単身世帯における年代別の平均貯蓄額は以下のとおりです。

出所:金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」

【20~70歳代】ひとり世帯金融資産保有額(平均・中央値)

年齢 平均値 中央値

  • 20歳代 176万円 20万円
  • 30歳代 494万円 75万円
  • 40歳代 657万円 53万円
  • 50歳代 1048万円 53万円
  • 60歳代 1388万円 300万円
  • 70歳代 1433万円 485万円

全体 871万円 100万円

年齢が上がるごとに平均値・中央値ともに増えています。ただし、平均値と中央値の差は大きいです。

20歳代でみると、平均値は176万円・中央値は20万円で8.8倍もの差があります。平均値は一部のお金持ちが値を引き上げているので、中央値がより実態を表した数値です。

50歳代までは貯蓄が100万円に満たないおひとりさまが多いことがわかります。

【おひとりさま】年収別の平均貯蓄額はいくらか

金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」によると、単身世帯における年収別の平均貯蓄額は以下のとおりです。

出所:金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」

年収別の単身世帯金融資産保有額(平均・中央値)

年収 平均値 中央値

  • 収入はない 334万円 0万円
  • 300万円未満 682万円 50万円
  • 300~500万円未満 796円 200万円
  • 500~750万円未満 1988万円 600万円
  • 750~1000万円未満 3054万円 1283万円
  • 1000~1200万円未満 4428万円 2154万円
  • 1200万円以上 3984万円 3300万円

年収が高くなるほど、貯蓄額は上がります。年収1200万円以上のおひとりさまの貯蓄中央値は3300万円です。

一方で、年収300万円未満の人の貯蓄中央値は50万円となっています。年収を上げることが貯蓄を増やすための近道と言えるでしょう。

生活費は月額約1万5000円増。おひとりさまが検討したい老後対策3つ

BRITA Japan株式会社が全国の20〜60代の男女712人に実施した調査によると、最近のあいつぐ値上げによって月の生活費は約1万5000円ほどあがっているとのことです(2023年4月25日公表)。

出所:「BRITA Japan調べ」

生活費の上昇は、特に年金だけで暮らす高齢世帯への影響が大きいでしょう。値上がりが続いている現在、おひとりさまが検討したい老後対策を紹介します。

老後対策1.年収を上げる

老後のために貯蓄を増やしたい人は、年収を上げることに挑戦しましょう。

年収1200万円以上のおひとりさまの貯蓄中央値は3300万円の一方で、年収300万円未満の人の貯蓄中央値は50万円です。

また、会社員や公務員などで厚生年金に加入して年収を増やせば、老後にもらえる年金額も増えます。経済的に豊かな老後を送りたい人は、まず年収アップを目指してみてください。

老後対策2.生活費を抑える

老後の赤字を減らす、なくすためにもできるだけ生活費を抑えましょう。

特に、固定費の削減は効果が大きいです。月に5000円の固定費を削減すれば、年間で6万円の節約ができます。

車・家にかかるお金、携帯料金、新聞代などの固定費を削減できないか検討しましょう。

老後対策3.健康的な生活をする

健康でいることも重要な老後対策です。体を悪くして頻繁に病院に行くと、治療費や薬代がかかります。

食事バランスに気を付けながら適度な運動をおこなって、健康的な生活をおくりましょう。

また、健康でいながら長く働き続けられれば、老後資金もより備えられるでしょう。

できるだけ早く老後対策を始めよう

老後対策は早く始めるほど効果が得やすいです。

まずは、今の生活を続けた場合にどのような老後を迎えるのかシミュレーションしてみてください。

具体的に老後を想像すれば、必要な老後対策が見えてくるでしょう。

参考資料

苛原 寛