もし企業型DCの年金資産を6カ月以内にiDeCoや転職先の企業型DCに移換しなかったり、脱退一時金の要件を満たす場合に請求の手続きを行わなかったりした場合、どうなるのでしょうか。
移換手続きをせずに6カ月以上経過すると年金資産は自動的に売却・換金されて、国民年金基金連合会に移換されます。これを「自動移換」といいます。自動移換されると、自動移換の手数料4,269円(税込)がかかるほか、自動移換の4カ月後からは毎月51円(税込)の手数料が自動移換された資産から差し引かれていきます。
加えて、自動移換された資産は運用することができません。また、自動移換後の期間は老齢給付金の給付要件である通算加入者等期間に算入されないため、受給可能年齢が遅くなることがあります。さらに自動移換の状態では将来老齢給付金を受け取ることができません。無駄な出費と資産の目減りをおさえるためにも、早めの移換手続きを心がけましょう。
移管手続き、何をどうすればいい?
iDeCoへの移換手続きは、iDeCo口座を開設しようと考えている運営管理機関(金融機関)に資料請求し、所定の書類を整えて提出することになります。
手続きの期限のほかに気を付けたいのは口座を開設する金融機関選びです。移換時に深く考えずに前職の企業型DCと同じ金融機関を選択したところ、手数料が思いのほかかかり、再度手数料の安い金融機関に移換した、というケースもあります。自分の将来のための資産を上手に積み立てられるよう、最初の段階で金融機関選びも慎重に行うことができればベストです。
まとめ
企業型DCのある会社を退職しiDeCoに移換する場合であれば、節税メリットが大きい制度ですので、加入者として新たに掛け金を拠出しながら積み立てていくとよいと思います。専業主婦(夫)にとって節税の恩恵は大きくありませんが、自分のための資産を積み立られるというメリットはありますので、ご家族のライフプランも踏まえながら検討してみてはいかがでしょうか。
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LIMO編集部