「人生100年時代」といわれる現代において、老後のお金事情に対する関心は高いでしょう。
働き盛りの現役世代の中には「シニア世代はお金持ち」とイメージされる方が多いかもしれませんが、実際はどうなのでしょうか?
やや古い調査結果ではありますが、日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」によると、シニアの働く理由は「生活の糧を得るため」と答えた方が最も多く、「シニア世代はお金持ち」のイメージと現実にはギャップがあるようです。
そこで今回は、70歳代の貯蓄額を確認したあと、「国民年金・厚生年金」の平均受給額についても見ていきます。70歳代のお金事情から、老後に向けて何をすべきかを考えていきましょう。
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1. 【70歳代】「貯蓄4000万円超」の世帯はどれくらい?
70歳代の貯蓄額について、総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)詳細結果-(二人以上の世帯)」から金額ごとに世帯数を確認していきます。
70歳代の貯蓄現在高(総世帯数:195万6775世帯)
- ~100万円未満:16万7923世帯
- 100万円~:7万330世帯
- 200万円~:6万4911世帯
- 300万円~:7万416世帯
- 400万円~:5万8418世帯
- 500万円~:7万836世帯
- 600万円~:5万5234世帯
- 700万円~:6万223世帯
- 800万円~:6万6513世帯
- 900万円~:6万1314世帯
- 1000万円~:9万9750世帯
- 1200万円~:10万894世帯
- 1400万円~:7万7963世帯
- 1600万円~:7万6228世帯
- 1800万円~:5万7397世帯
- 2000万円~:16万4838世帯
- 2500万円~:12万1503世帯
- 3000万円~:17万7626 世帯
- 4000万円~:33万4458世帯
ボリュームゾーンは「4000万円超」の世帯で33万4458世帯。70歳代世帯の約17%が貯蓄額4000万円以上を保有していることがわかりました。
一方で「~100万円未満」の世帯も16万世帯を超えて約8.6%と割合が高くなっています。貯蓄額が大きい世帯と小さい世帯で二極化していることが読み取れますね。