4月21日、2022年度の消費者物価指数(全国)の平均値が公表されました。天候の影響を受けやすい生鮮食品を除いた数字で前年度比3.0%上昇。2022年は物価高の年だったと振り返ることができるでしょう。
今後も続くと予想される物価上昇。家計への負担は非常に大きいですよね。収入が一定となる年金生活者は、より厳しい状況であると想像できますが、そもそも、年金はどれくらい受け取れるのでしょうか。
そこで今回は、年金受給額について1歳刻みで細かくみていきます。現時点の年金事情を確認し、老後への備えを考えるきっかけにしてください。
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1. 【国民年金・厚生年金】日本の年金制度をおさらい
最初に、日本の年金について制度からおさらいしていきましょう。
日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」による2階建て構造になっています。それぞれの特徴は以下の通りです。
1.1 国民年金(1階部分)
- 加入対象:日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直されます)2023年度は1万6520円(月額)
- 年金額(2023年度 満額):6万6250円(月額)✕調整率
※20歳から60歳未満の480カ月(40年間)で未納期間がある場合には差し引かれます。
1.2 厚生年金(2階部分)
- 加入対象:会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
- 年金額:加入期間や納付保険料によって決定。国民年金に上乗せで支給
※納付保険料は上限があります
保険料が一律となる国民年金とは異なり、厚生年金は加入期間や年収によって保険料が決定するため、将来受け取れる年金受給額に個人差があります。
また、厚生年金は上限はあるものの、現役時代の収入が高ければ高いほど年金受給額を増やすことができます。