3. イオンの株の配当金と株主優待の魅力

イオンは株主への還元を特に重視する企業で、近年は配当性向100%を超える高配当が続いています。

年間配当は2020年2月期から数えて4年連続で1株あたり36円です。ただし、イオンはPERも高い企業であるため、配当利回りは2023年3月31日の終値株価ベースで1.4%と突出して高いというわけではない点には留意しましょう。

個人投資家にとって魅力的なのはイオンの株主優待です。イオンの株主優待はイオン系列店での買い物の割引やキャッシュバックが多く、日々の買い物をお得にできるのが特徴です。

100株以上所有するともらえる「イオンオーナーズカード」により、3〜7%のキャッシュバックを受けられます。キャッシュバック率は保有株式数によって異なります。

さらに、毎月20日、30日は「お客さま感謝デー」には「5%割引特典」と「キャッシュバック特典」をダブルで受けることができます。

そのほか、イオンイーハート、イオンシネマ、スポーツオーソリティ、イオンペットなどでも、それぞれの優待割引を受けられるのも魅力です。

さらに3年以上継続して1000株以上保有していると、長期保有株主優待制度として、毎年イオンギフトカードがもらえます。これも保有株式数に比例して受け取れる金額が多くなっています。

出所:イオン株式会社「株主優待制度」

  • 1000株~1999株:2000円
  • 2000株~2999株:4000円
  • 3000株~4999株:6000円
  • 5000株以上:10000円

これらの制度は個人投資家の投資需要を下支えする要因になると考えられるでしょう。

一方で、現行の制度が魅力的な分、優待や配当水準の変更があった場合には株価へ影響を与える可能性も考えられるため留意しておきたいところです。

参考資料 

宮野 茉莉子