4. 厚生年金と国民年金の「平均受給額」は?夫婦の年金収入4パターン
令和5年度の年金額を確認しましたが、たとえば国民年金は満額もらえない方も多いのです。
では、みなさんの平均的な年金受給額はいくらでしょうか。
2022年12月26日に公表された厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、最新の国民年金と厚生年金の平均月額は以下の通り。
4.1 国民(基礎)年金の平均年金月額(令和3年度)
5万6368円
4.2 厚生年金の平均年金月額(令和3年度)
全体:14万3965円
- 男性:16万3380円
- 女性:10万4686円
国民年金は満額にはいかず5万円台、厚生年金は14万円台でした。
しかし男女差が約6万円あり、働き方をセーブしたり、男性に比べて賃金が低い傾向にある女性は年金額が低い傾向にあります。
最後に、平均受給額をもとにした夫婦の年金月額もご紹介します。
4.3 【平均受給額版】夫婦の平均年金月額4パターン
- 夫婦とも厚生年金:26万8066円(夫:16万3380円+妻:10万4686円)
- 夫が厚生年金+妻が国民年金:21万7726円(夫:16万3380円+妻:5万4346円)
- 夫が国民年金+妻が厚生年金:16万3699円(夫:5万9013円+妻:10万4686円)
- 夫婦ともに国民年金:11万3359円(夫:5万9013円+妻:5万4346円)
5. 将来の受給額を早めに確認しよう
夫婦の組み合わせを見てわかる通り、その夫婦の年金の加入状況によって老後の生活費は世帯差が大きくなります。
大切なのは早くから将来の年金の受給予定額を確認し、生活費で不足する部分については私的年金や貯蓄などで補えるよう、準備するといいでしょう。
人生100年時代、多くの方が長い老後になると考えられます。だからこそ早くから備えること、また老後は資産寿命を伸ばす工夫が大切でしょう。
参考資料
宮野 茉莉子