3. 男性「ひとりの老後」に向けて今からできること4選

ひとりの老後に向けて、多くの方は何かしらの老後対策が必要になります。

おひとりさまが考えたい老後対策について見ていきましょう。

3.1 老後の不足額を知る

「年金やその他収入の目安」から「老後の生活費の目安」を引いて赤字になるようであれば、老後資金を早急に準備する必要があります。

まずはその不足額を把握しましょう。

参考までに、総務省統計局が公表する「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)」によると、65歳以上単身無職世帯の平均支出額は月額約14万5000円となりました。

すべての方が平均通りの生活を送るわけではありませんが、一つの考え方として平均を使ってシミュレーションしてみます。

もし年金の目安額が月額10万円であれば、月々の赤字は4万5000円。

仮に老後期間を65歳~90歳とすると、4万5000円×12ヶ月×25年=1350万円の不足となります。

ここに冠婚葬祭費や入院費、介護費用などの突発的な費用を上乗せして、余裕を持ってシミュレーションしておくと安心でしょう。

3.2 年金額をアップできないか検討する

老後の収入となる「年金額をアップさせる」ことも検討しましょう。これにより、必要な老後資金を減らせるかもしれません。

会社員や公務員であれば、年収をあげることや加入期間をのばす(長く働く)ことが対策となります。

出所:LIMO編集部作成

また、未納分の追納や年金の繰下げ受給も有効です。

3.3 生活費をダウンサイジングする

徐々に生活費をダウンサイジングすることも意識しましょう。

定年後は自然と生活費が下がると思う方もいますが、水準を下げるのは簡単ではありません。

特に固定費等の支出の削減は、今から意識するといいでしょう。

3.4 老後資金は預貯金以外も考える

準備する老後資金について、全て預貯金でまかなうのではなく、資産運用や保険なども視野に入れておきましょう。

物価はこのまま上昇する可能性もあるため、預貯金だけでは価値が目減りするリスクがあります。

効率的に増やすことも望めないため、例えばNISAやiDeCoなどを使い、運用をする視点も大事になります。

ただし一定のリスクはあるため、綿密な情報収集が不可欠です。