旧車(クラシックカー)は、不動産や金と同様に高価な実物資産の一つです。

一般的な中古車市場とは異なり、旧車市場には熱狂的なファンが存在するため、希少性がある車種に高値がつくケースがあります。

売却益(キャピタルゲイン)を狙って購入を検討する人もいるでしょう。

ただし、投機目的の旧車投資で利益を得られる保証はありません。損失を被って後悔する前に、旧車投資の特徴や注意点を確認しておくことをおすすめします。

ここでは、旧車投資の魅力や売却益を狙える旧車の条件、投機目的で購入する際の注意点を解説します。

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1. 旧車投資(クラシックカー投資)とは?

旧車投資(クラシックカー投資)は、将来的な価格の上昇を見込んで年代の古い中古車を購入する手法です。

最終的な目的は売却益(キャピタルゲイン)を得ることです。

「実物資産に投資する」という点では、時計・金・不動産への投資と似ています。

1.1 旧車(クラシックカー)とは?

「年代の古い車」には、クラシックカー、ヴィンテージカー、ヒストリックカーなど、複数の呼び方がありますが、これらの呼び方に明確な定義はありません。

日本で「クラシックカー」といえば製造からおおむね25年以上など、一定の年数が経過している車両を指すことが多いです。また、年間走行距離が一定以内、通常の走行が可能といった条件が加わるケースもあるでしょう。

クラシックカー文化の先進国は、ヨーロッパ諸国(ドイツ、イギリス、フランス、イタリア)や米国(主にミシガン州、インディアナ州)です。これらの国では、法律や法令レベルで明確な認定基準が設けられており、日本よりもクラシックカー文化が定着しています。

たとえば、ドイツでは、クラシックカーの認定要件として以下の基準が定められています。

  • 市場に出回ってから30年以上経過している
  • 大幅に改造されていない(大部分がオリジナル)

世界共通の基準はないものの、製造から数十年たっており、保存状態が良好で文化遺産としての価値がある車を「クラシックカー」と定義するケースが多いでしょう。

1.2 旧車投資の魅力

旧車は、単なる車として所有する人よりも、大人の嗜みやステイタスとして所有する人が多い車です。希少性に魅力を感じ、「高値でも購入したい」と考える人がいる場合、売却益を狙える可能性があります。

車種によっては、10年間で数倍の価格上昇を期待できるでしょう。

昨今は、自動車関連業者・団体による展示会やレースイベントを通して、旧車市場が注目を集めつつあります。文化遺産として価値がある「旧車」を所有すること自体が、所有者のステイタスとなるでしょう。