人事員給与局が公表する「国家公務員の60歳以上の働き方について」によると、国家公務員の定年は2031年までに現在の60歳から65歳に引き上げられる予定です。
65歳まで働く人は増える見込みですが、70歳代で働く人はまだまだ少数派でしょう。では、仕事を辞めて貯蓄と年金で暮らす人が多い70歳代の懐事情はどうなっているのでしょうか。
本記事では、70歳代「ひとり世帯」のリアルな貯蓄と年金額を解説します。働く70歳代の割合も最後に紹介するので、参考にしてみてください。
【注目記事】70歳代【おひとりさま】の貯蓄額は平均いくら?国民年金・厚生年金の月額も確認
1. 70歳代「ひとり世帯」の貯蓄はいくらか
まずは、70歳代「ひとり世帯」の貯蓄額を確認します。
金融広報中央委員会が公表する「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、単身世帯における各世代ごとの貯蓄額は以下のとおりです。
1.1 世代ごとの平均貯蓄額と中央値
年代 平均値 中央値
・20歳代 176万円 20万円
・30歳代 494万円 75万円
・40歳代 657万円 53万円
・50歳代 1048万円 53万円
・60歳代 1388万円 300万円
・70歳代 1433万円 485万円
・全体 871万円 100万円
70歳代単身世帯の平均貯蓄額は1433万円、中央値は485万円です。
平均値と中央値の差は約3倍もあり、一部のお金持ちが平均額を大きく引き上げていることがわかります。