3月22日、政府は物価高対策として「住民税が非課税対象などの低所得世帯への3万円の現金給付、子育て中の低所得世帯には子ども1人あたりにつき5万円を上乗せで給付する案」を決定しました。
「低所得世帯」には老齢年金を受給している世帯も含まれていますが、実際、年金はいくらくらいもらっているのでしょうか。
今回は、65歳以上のリタイヤ世帯の「貯蓄・生活費・年金月額」事情から、年金生活の実態についてみていきます。
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1. 【老齢年金世代】毎月どのくらい年金を受け取っている?
65歳以上の老齢年金世代の平均年金月額をみていきましょう。
厚生労働省の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金・厚生年金の年齢ごとの平均月額は以下のとおりです。
1.1 【国民年金】平均受給額(月額)
- 65歳:5万8078円
- 66歳:5万8016円
- 67歳:5万7810円
- 68歳:5万7629円
- 69歳:5万7308円
- 70歳:5万7405円
- 71歳:5万7276円
- 72歳:5万7131円
- 73歳:5万7040円
- 74歳:5万6846円
- 75歳:5万6643円
- 76歳:5万6204円
- 77歳;5万6169円
- 78歳:5万5844円
- 79歳:5万5609円
- 80歳:5万5483円
- 81歳:5万7204円
- 82歳:5万6981円
- 83歳:5万6815円
- 84歳:5万6828円
- 85歳:5万6404円
- 86歳:5万6258円
- 87歳:5万5994円
- 88歳:5万5560円
- 89歳:5万5043円
- 90歳以上:5万1382円
1.2 【厚生年金】平均受給額(月額)
※下記の年金月額には、国民年金月額も含みます。
- 65歳:14万5372円
- 66歳:14万6610円
- 67歳:14万4389円
- 68歳:14万2041円
- 69歳:14万628円
- 70歳:14万1026円
- 71歳:14万3259円
- 72歳:14万6259円
- 73歳:14万5773円
- 74歳:14万5304円
- 75歳:14万5127円
- 76歳:14万7225円
- 77歳:14万7881円
- 78歳:14万9623円
- 79歳:15万1874円
- 80歳:15万4133円
- 81歳:15万6744円
- 82歳:15万8214円
- 83歳:15万9904円
- 84歳:16万349円
- 85歳:16万1095円
- 86歳:16万2007円
- 87歳:16万1989円
- 88歳:16万952円
- 89歳:16万1633円
- 90歳以上:16万460円
上記データによれば、国民年金の平均月額は、どの年代でも5万円台です。厚生年金は年齢によってバラツキはありますが、14万円~16万円台の年金を受け取っています。
夫婦ともに、同等の厚生年金を受け取ることができれば、世帯で毎月約30万円の受給額となります。生活にも余裕がもてそうですね。
一方、夫婦ともに国民年金のみ受給の場合、世帯で受け取れる年金額は10万円程度。年金だけに生活を頼るのは厳しそうです。少なからず貯金を切り崩す必要がありそうですね。
次に、毎月どのくらいの生活費が必要なのか、確認していきましょう。
2. 【老齢年金世帯】毎月の生活費はいくら必要?
総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2021年(令和3年)平均結果の概要」をもとに、65歳以上・リタイヤ世帯の毎月にかかる生活費について確認していきます。
以下は、65歳以降「夫婦のみ世帯」のひと月の支出についてのデータです。
2.1 【65歳以上の夫婦のみの無職世帯」
- 消費支出:22万4436円
- 非消費支出:3万664円
計:25万5100円
※消費支出:住居費や食費など生活を維持するために行う支出のこと
※非消費支出:税金や社会保険料など消費を目的としない支出のこと
先ほど、仮に夫婦ともに同程度の厚生年金を受け取れた場合、毎月30万円ほどの年金収入になるとお伝えしました。
仮に支出が約26万円であれば、毎月4万円ほどの余裕があります。
ただし、歳を重ねれば病院にかかる頻度も増え医療費がかさむことも充分考えられます。
さらに、身体が思うように動かなくなれば介護サービスの利用や老人ホームへの入所なども考える必要がでてくるでしょう。
特別養護老人ホームなどの公的な施設に入所できればいいですが、特養は民間の老人ホームなどに比べて費用の負担を抑えられることから、人気も高く常に順番待ちの状態です。
やむを得ず民間の老人ホームに入所しようとしても、民間の老人ホームは1人あたり1000万~2000万円必要と言われています。
そうなると年金だけで生活できることも大事ですが、万一介護などが必要になったときのための「老後資金(老後のための貯金)」も備えておく必要がありますね。
この老後資金については次の項で詳しくみていきましょう。
3. 【老齢年金世帯】みんな貯金はいくらある?
ここでは、総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」をもとに、65歳以上の世帯の貯蓄状況をみていきましょう。
平均値:2376万円
中央値:1588万円
- 100万円未満:8.3%
- 100~200万円未満:3.3%
- 200~300万円未満:3.2%
- 300~400万円未満:3.6%
- 400~500万円未満:2.8%
- 500~600万円未満:3.5%
- 600~700万円未満:2.9%
- 700~800万円未満:3.1%
- 800~900万円未満:3.5%
- 900~1000万円未満:2.9%
- 1000~1200万円未満:5.3%
- 1200~1400万円未満:5.0%
- 1400~1600万円未満:4.4%
- 1600~1800万円未満:3.8%
- 1800~2000万円未満:2.9%
- 2000~2500万円未満:8.0%
- 2500~3000万円未満:6.4%
- 3000~4000万円未満:9.2%
- 4000万円以上:17.7%
上記データによると、平均値が2376万円です。しっかりと貯金できているように見えますが、平均値は一部の極端に大きな数字に引っ張られ実態より数値が大きくなります。
実際、貯蓄額ごとの人口分布を見ると貯蓄が1000万円に満たない世帯は全体の約4割を占めています。
さらに詳しく見ると、貯蓄4000万円以上を超える世帯が17.7%もいる一方、貯蓄が400万円未満の世帯は18.4%です。
老後の貯蓄が「できている人」と「できていない人」の差がはっきりでていることがみてとれます。
4. 早めに老後資金の準備に取り掛かろう
今回は、リタイア世帯のお金事情についてみてきました。
老後は、年金だけで生活できそうな世帯もあれば、老後資金をたっぷり用意していないと年金だけでは生活が厳しそうな世帯もありました。
ただし、日々の生活は年金収入だけでやり繰りできても、大きな出費が必要になった時にクリアできるほどの備えがなければ不安ですよね。
介護状態や病気になった時など、万一のための、まとまったお金も準備しておく必要があります。
現役世代のうちからコツコツと老後資金の準備に取り掛かる必要がありそうですね。
まずは「自分は老後資金をいくら準備すればいいか?」と目標を決めて、老後資金づくりをスタートしてみてはいかがでしょうか。



