2. 【老齢年金世帯】毎月の生活費はいくら必要?

総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2021年(令和3年)平均結果の概要」をもとに、65歳以上・リタイヤ世帯の毎月にかかる生活費について確認していきます。

以下は、65歳以降「夫婦のみ世帯」のひと月の支出についてのデータです。

出所:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2021年(令和3年)平均結果の概要」

2.1 【65歳以上の夫婦のみの無職世帯」

  • 消費支出:22万4436円
  • 非消費支出:3万664円

計:25万5100円

※消費支出:住居費や食費など生活を維持するために行う支出のこと
※非消費支出:税金や社会保険料など消費を目的としない支出のこと

先ほど、仮に夫婦ともに同程度の厚生年金を受け取れた場合、毎月30万円ほどの年金収入になるとお伝えしました。

仮に支出が約26万円であれば、毎月4万円ほどの余裕があります。

ただし、歳を重ねれば病院にかかる頻度も増え医療費がかさむことも充分考えられます。

さらに、身体が思うように動かなくなれば介護サービスの利用や老人ホームへの入所なども考える必要がでてくるでしょう。

特別養護老人ホームなどの公的な施設に入所できればいいですが、特養は民間の老人ホームなどに比べて費用の負担を抑えられることから、人気も高く常に順番待ちの状態です。

やむを得ず民間の老人ホームに入所しようとしても、民間の老人ホームは1人あたり1000万~2000万円必要と言われています。

そうなると年金だけで生活できることも大事ですが、万一介護などが必要になったときのための「老後資金(老後のための貯金)」も備えておく必要がありますね。

この老後資金については次の項で詳しくみていきましょう。