2023年4月1日、日本年金機構のホームページが更新され、2023年度の遺族年金の金額が公表されました。
遺族年金とは、公的年金の被保険者だった方が亡くなった時、生計を維持されていた方がもらえる年金です。
遺族基礎年金と遺族厚生年金があるため、それぞれの受給要件や金額を見ていきましょう。
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1. 【2023年度】遺族年金の金額が決定
2023年度の年金額が決定され、遺族年金も改定されました。
遺族基礎年金の年金額は、2023年4月より以下のとおりとなります。
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出所:日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」
67歳以下(昭和31年4月2日以後生まれ)の場合は79万5000円。68歳以上(昭和31年4月1日以前生まれ)の場合は79万2600円です。
2023年度の年金額について、新規裁定者(67歳以下の方)の年金額は名目手取り賃金変動率を、既裁定者(68歳以上の方)の年金額は物価変動率を用いて改定することが決まっているため、遺族年金も年齢により異なります。
また、対象となる子どもがいる場合、以下の金額が加算されます。
- 1人目および2人目の子の加算額 各22万8700円
- 3人目以降の子の加算額 各7万6200円
67歳以下で対象となる子どもが一人いる場合、合計の遺族基礎年金は102万3700円となります。
なお、遺族厚生年金も受給できる場合は、これまでと同様「死亡した方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額」が受け取れます。
中高齢寡婦加算※の金額も改定され、2023年4月からは59万6300円となりました。
※夫が亡くなったときに40歳以上65歳未満で、生計を同じくしている子がいない妻、もしくは子が18歳到達年度の末日に達した等で遺族基礎年金を受給できなくなった妻が、受け取れる年金のこと
2. 遺族年金の受給要件(基礎年金・厚生年金別)
遺族年金は、生計を維持されている遺族が必ずもらえるというわけではありません。
満たすべき要件を遺族基礎年金・遺族厚生年金別に整理します。
2.1 遺族基礎年金の要件
遺族基礎年金は、国民年金の加入者であった方が亡くなったときに、遺族に支給される年金です。要件として、次の4つのいずれかを満たす必要があります。
- 国民年金の被保険者である間に死亡したとき
- 国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所を有していた方が死亡したとき
- 老齢基礎年金の受給権者であった方が死亡したとき
- 老齢基礎年金の受給資格を満たした方が死亡したとき
なお、遺族基礎年金を受け取れる対象者は「子のある配偶者」もしくは「子」です。
※子とは18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方を指します。
つまり、子どもがいない方や子どもが成人している場合などは、支給対象となりません。
2.2 遺族厚生年金の要件
遺族厚生年金は、厚生年金の被保険者であった方がなくなったときに、遺族に支給される年金です。
遺族基礎年金と合わせて支給されることもあります。
要件として、次の1から5のいずれかを満たす必要があります。
- 厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
- 厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で初診日から5年以内に死亡したとき
- 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けとっている方が死亡したとき
- 老齢厚生年金の受給権者であった方が死亡したとき
- 老齢厚生年金の受給資格を満たした方が死亡したとき
遺族厚生年金を受給できる家族には優先順位があります。
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出所:日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」
3. 自分の年金を受け取れるようになった場合
遺族厚生年金を受け取っている方が自分の老齢年金を受給できるようになった場合、両者の年金の兼ね合いを確認しましょう。
65歳以上で遺族厚生年金と老齢厚生年金を受ける権利がある方は、老齢厚生年金は全額支給となり、遺族厚生年金は老齢厚生年金に相当する額の支給が停止となります。
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出所:日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」
年金額について不安がある場合は、お近くの年金事務所等で試算してもらうこともできます。
4. 遺族年金を正しく理解する
2023年度の年金額が改定され、若干の引き上げとなりました。とはいえ物価上昇には追いつけず、実質的には目減りとされています。
遺族年金も同様に改定されているものの、遺族が十分に生活できる金額とは言えないでしょう。
万が一のことを考え、正しく備えることが必要となります。年金の仕組みについてしっかり理解しておきましょう。
参考資料
太田 彩子
