新年度がはじまりましたが、4月も多くの食品が値上げされます。

帝国データバンク「食品値上げ、3 月も 3000 品目超 値上げトレンド「小分け×小幅」へ」によれば、2023年4月の食品の値上げは4892品目(2月28日12時時点)。

今年の2月の5528品目に次ぐ多さで、より家計への圧迫が考えられるでしょう。

世界情勢などの影響による数々の値上げは、老後への不安感も増します。

一般的な年金受給開始年齢は65歳からとなっており、老後を60歳代からとする方も多いでしょう。

では、今の60歳代はどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。老後に向けた対策も考えましょう。

60歳代「貯蓄2000万円」は約3割という結果に

今回は金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上上世帯調査](令和4年)」をもとに、最新の60歳代・二人以上世帯の貯蓄を確認しましょう。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」をもとにLIMO編集部作成

60歳代・二人以上世帯の貯蓄平均と中央値

  • 平均:1819万円
  • 中央値:700万円

2019年に「老後2000万円問題」が話題となりましたが、60歳代の貯蓄は平均が2000万円近くにはなりましたが届きませんでした。

平均は一部の富裕層に影響されます。より実態に近い中央値は700万円と大きく下がりました。

分布を見ると貯蓄2000万円以上は29.1%と約3割となっており、多くが2000万円保有していないことがわかります。また、貯蓄ゼロの世帯も約2割でした。