2023年度の年金額が、3年ぶりに引き上げられます。
とはいえ、年金額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が発動したことにより、消費物価の伸びには追いつけず目減りとなっています。
昨今では物価上昇も著しく、老後の柱となる年金の月額が気になる方も多いのではないでしょうか。
2023年度の年金が公表されたものの、4月振込額から変わるわけではありません。
年金改定の実態や支給日もあわせて見ていきましょう。
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1. 2023年度の年金額が決定。厚生年金は4889円の引き上げ
厚生労働省の発表によると、2023年度の年金額の例は次のとおりとなります。
1.1 国民年金(老齢基礎年金)
6万6250円(1人分)※
※2023年度の既裁定者(68歳以上の方)の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額 6万6050円。
1.2 厚生年金
22万4482円
厚生年金の金額は「夫婦2人分」の合計金額となっており、内訳は以下のとおりです。
- 夫の国民年金(老齢基礎年金)
- 夫が平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円で40年間就業した場合の厚生年金
- 妻の国民年金(老齢基礎年金)
夫の収入が限定的である点、さらには妻が専業主婦であると想定されている点などから、この数字が全員にあてはまるわけではないことに注意が必要です。
2. マクロ経済スライドが3年ぶりに発動
2023年度にはマクロ経済スライドが発動し、年金の給付水準が調整されました。
総務省が2023年1月20日に発表した資料によると、2022年の消費者物価指数平均は前年比2.5%増、賃金変動率は同2.8%増。
本来であればこちらに順した引き上げとなりますが、年金制度を維持するためにその上昇を抑えるよう調整されるのです。
3. 2023年度の年金は6月から支給
2023年度の年金額は引き上げとなりましたが、改定後の年金を受け取るのは4月ではなく、6月からであることに注意しましょう。
3.1 年金は偶数月に支給
そもそも国民年金(老齢基礎年金)や厚生年金は、偶数月の15日に2ヶ月分が振り込まれます。
15日が土日祝日の場合、その直前の平日が支給日となります。
ただし、初回の受給開始はこの限りではありません。受給権は誕生日の前日に発生するため、初回のみ奇数月となるケースもあります。
3.2 年金は前月までの分を2ヶ月分支給
その月に支給される年金は、前々月と前月分の年金となります。
原則として、2023年4月分の年金は、2023年5月分と一緒に2023年6月15日に支払われることになります。
つまり、改定後の年金を最初に受け取るのは6月15日なのです。
4月14日に支給される年金は改定前の年金であることに注意しましょう。
4. 「厚生年金と国民年金」実際の受給額はいくらか
最後に、年金の実際の受給額を厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から見てみましょう。
4.1 厚生年金の受給額
〈全体〉平均年金月額:14万3965円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3380円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4686円
※国民年金の金額を含む
4.2 国民年金の受給額
〈全体〉平均年金月額:5万6368円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9013円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4346円
特に厚生年金の場合、幅広い受給額にばらけている様子がわかります。平均は14万3965円ですが、現役時代の働き方によって大きく異なるようですね。
2023年度の年金額は公表されたものの、実際には個々で大きく変わるといえます。
5. 年金だけで生活できる?老後のプランを考える
2023年度の年金額は引き上げとなりましたが、物価上昇には追いつけず実質目減りとなります。
また、実際に改定された年金が支給されるのは2023年6月15日である点にも注意が必要です。
自分自身の年金額については、ねんきんネットやねんきん定期便などで確認することができます。
老齢年金だけで老後を過ごせるかどうかは、それぞれの年金額や居住地、生活費等で異なるでしょう。
ただし、多くの方にとって老後資金が必要になると言えます。
不足額をシミュレーションし、貯蓄の計画を立ててみてはいかがでしょうか。




