春の足音が近づく3月、来月4月15日には今年度最後の年金支給日を迎えます。そんな節目を前に、令和8年度の年金額改定が1月に公表されました。
国民年金(基礎年金)は前年度比1.9%、厚生年金(報酬比例部分)は2.0%の引き上げとなります。今回は、厚生労働省の調査結果をもとに、将来の年金見通しと制度改正のポイントについて解説します。
1. 厚生年金、40年加入「平均年収610万円」男性の場合、もらえる年金額はいくら?
働き方や生き方が多様化する今、「将来、自分はどのくらいの年金を受け取れるんだろう」と気になる方もいるでしょう。
厚生労働省は令和6年の財政検証にあわせて「多様なライフコースに応じた年金額(概算)」も公表しており、令和6年度に65歳になる人の加入期間や収入をもとに、経歴類型・男女別の令和7年度と令和8年度の年金額の見通しが示されています。
1.1 ケース①:男性・厚生年金期間中心(20年以上)
《年金月額》令和7年度:17万3457円 → 令和8年度:17万6793円
- 平均厚生年金期間:39.8年
- 平均収入:50.9万円(※賞与含む月額換算。年収換算で約610万円)
- 内訳(令和8年度):基礎年金6万9951円/厚生年金 10万6842円
会社員として長年キャリアを積んできた標準的なモデルケースでは、令和8年度の受給額は月額で17万6793円(前年度比+3336円アップ)となる見込みです。平均年収約610万円で約40年間、着実に厚生年金に加入し続けた場合、毎月17万数千円を受け取りながら老後を送るというイメージになります。
1.2 ケース②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心(20年以上)
《年金月額》令和7年度:6万2344円 → 令和8年度:6万3513円
- 平均厚生年金期間:7.6年
- 平均収入:36.4万円
- 内訳(令和8年度):基礎年金 4万8896円/厚生年金 1万4617円

