3. 標準報酬月額の上限「全体の6.5%」278万人に影響か
給与明細から引かれる厚生年金保険料の計算根拠となるのが「標準報酬月額」です。
「標準報酬月額」は以下のサイクルで毎年更新されます。
- いつ決まる?
→毎年7月1日時点の全被保険者を対象に見直されます。これを「定時決定」と呼びます。
- どう決まる?
→その年の4月・5月・6月の3ヶ月間に支払われた給与(報酬)の平均額を基に決定されます。
- いつから適用?
→決定された標準報酬月額は、原則としてその年の9月から翌年8月までの保険料に適用されます。
3.1 標準報酬月額のボリュームゾーンはどこだ?
現在の標準報酬月額は、8万8000円から65万円まで32段階に分かれています。
男性被保険者の報酬月額は30万円前後が中心ですが、上限の65万円以上に該当する人も約9.6%(約243万人)います。女性で上限に達している人は約35万人にとどまりますが、男女合計では約278万人、全体の6.5%です。
今回の改正は、この278万人に影響が及ぶ点が見逃せません。年収換算(賞与込み)では、おおよそ800万〜1000万円を超える層が主な対象となります。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)