子どもが小学生高学年になると気になるのが「中1ギャップ」です。

同じ義務教育でも、小学生と中学生とでは学校生活がガラリと変わることを意味する言葉です。

小学校生活ではあまり気にすることのない「先輩後輩」といった上下関係が突然現れ、言葉使いや態度に気を使わないといけないなど、小学校とは異なるルールが出てきます。

その他にも、小学校の頃とは違う点が多々あります。中1ギャップを乗り越えるため、小学生の間にできる対策をご紹介していきます。

「中1ギャップ」上下関係の存在を理解させる

1/3

mTaira/shutterstock.com

mTaira/shutterstock.com

小学校と中学校で最も違うことが「先輩後輩の関係」の有無です。小学生にとって、上の学年の児童に対して敬語を使うことは一般的ではありません。

小学校では4年生以降、クラブ活動や委員会活動を通じて上の学年の児童と一緒に活動する機会が増えますが、敬語で話さないといけない雰囲気はなくいわゆる「タメ口」が基本です。

しかし、中学に入学すると突然「上下関係がはっきりしている世界」がスタートします。

中学生になった途端に敬語を使い、上下関係のある中で学校生活を過ごすことになります。

その違いに最初は戸惑い、ストレスを感じる子もいます。

小学4、5年生頃から「中学生になると先輩には敬語で話す」という現実を教えておくのがいいでしょう。

筆者も子ども達には「進学に向けて敬語を使えるようにしておかないと」と折に触れて話をしていました。

それと同時に、中学生以降の人生では先輩後輩や上下関係が当たり前になることも伝えておきましょう。

小学生までの上下関係なしがむしろ珍しいと教えておくことで、「世の中はそういうものなのだ」と受け止めやすくなります。

中学校に向けて体力作りを意識する

中学校は複数の小学校が集まるため、学区が広くなります。そのため、場合によっては通学距離が長くなることもあります。

そして部活動が始まれば夕方に帰宅し、軽く夕飯を食べて塾に向かい、塾から帰宅するのは夜の10時近くと言うことも珍しくありません。

小学生の時よりも体力を消耗しやすくなりますが、いくら成長期とはいえ急に体力が身につくことはありません。

筆者の子どもも、中学1年の5月下旬に疲れが溜まり、体調を崩して学校を休んだことがありました。

小学6年生の時がコロナ禍の学校休校に重なったため、思うように外遊びできなかったことも影響し、その年の中学1年生は同時期に疲労による欠席が多かったようです。

忙しい中学校生活に慣れるためにも、体力作りを意識することも忘れないようにしましょう。

定期テストに向けて学習計画を立てる

2/3

milatas/shutterstock.com

milatas/shutterstock.com

中学校に入学すると、勉強面でも大きな変化が起きます。

単元が終わるごとにテストが行われていた小学校とは異なり、中学校でのテストは「定期テスト」と呼ばれる範囲の長いテストが実施されます。

学んでから日が経った単元は、日頃から復習をしていない限りどんどん忘れてしまいます。

また、短期間で5教科のテストが行われるので、一夜漬けでは到底太刀打ちできません。

定期テストの実施日は年度初めに渡される年間予定表に記されているため、1ヶ月前から確実に範囲に入る単元から順に復習をし、どの教科もまんべんなく勉強してテストに備えるようにしましょう。

とはいえ、学習計画を立てるスキルはすぐに身につくものではありません。小学生の頃から学習計画を立てる習慣を身に着けるようにしてください。

手始めに、使用している問題集やドリルをいつまでに終わらせるか計画を立てたり、次の漢字テストにむけた具体的な目標を立てていくことから始めましょう。

計画を立てることで、現実と直面し問題解決の糸口を考えるようになります。

計画を考えるスキルは社会に出てからも役に立つので、今から身に着けておくと子どもを助けることにもなります。

スマートフォンのルール作りをする

内閣府の「令和4年度青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、中学生の自分専用のスマートフォン所持率は91%と、9割以上の中学生がスマートフォンを持っている時代です。

3/3

出所:内閣府「令和4年度青少年のインターネット利用環境実態調査」

出所:内閣府「令和4年度青少年のインターネット利用環境実態調査」

進学を機に子ども専用のスマートフォンを購入する家庭も少なくありません。

部活動での連絡や友だちの連絡で使用する以外にも、本来なら学校側から禁止されているSNSへの投稿をする子もおり、一気に世界が広がります。

スマートフォンは便利なツールですが、犯罪の温床になっているのも事実です。

「うちの子に限って」と思わず、管理を子ども本人に任せずに親が管理をすることがトラブル防止につながります。

使用時間を決めていないと、延々とスマートフォンを使い、勉強時間や睡眠時間を削ることもあります。

中1ギャップに直接関係する事ではありませんが、睡眠不足で体力を回復することもできなかったり、学業不振を招いたりと、ギャップがより大きくなることも考えられます。

子どもに渡す前に、必ず親子で話し合いを重ねてルールを作りましょう。

子ども任せで使用状況を確認していないと、大きなトラブルを招いていたり、取り返しのつかない大問題を引き起こす可能性もあります。

子どもから「しつこい」と煙たがられても、家庭で必ずルール作りをしましょう。

中学校の3年間は人生でも重要な期間

高校受験では学力で進路先が決まることもあり、中学校の3年間はその後の進路を決める人生の重要な時期です。

極めて大切な期間ですが、中1ギャップという言葉があるように、小学校生活とは色々な面で異なります。

筆者自身の思い出でも、夏休みまではよく分からないまま時が過ぎて行った記憶があります。

第三者的な立場で子どもの小学6年から中学入学の様子をみていると、生活リズムが大きく変わり慣れるのに四苦八苦していました。

子どもの代わりになることはできませんが、親として子どもが充実した3年間を過ごせるよう、小学生の頃から中学進学に向けてサポートをしたり備えていくよう心がけていきたいですね。

参考資料

中山 まち子