3.【日経平均株価】決算や業績上方修正銘柄が上昇をけん引か
日経平均は、構成銘柄225銘柄の株価の除数を割って算出されます。
2023年1月~2月は2022年12月末を四半期末とする決算発表や、それに伴う業績予想修正などがおこなわれる時期です。そのため、決算や業績予想修正による個別株の変動が日経平均にも影響を与えたと考えられます。
3.1 1.東京エレクトロンの株価と業績
いくつか例を挙げると、東京エレクトロン(8035)は2022年12月30日~2023年2月24日で株価が+22.9%上昇しています。
同社は2023年2月9日に「業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ」を公表し、経常利益で2022年11月に発表した5490億円から5840億円で+6.4%など、業績予想の上方修正を発表しました。
3.2 2.信越化学工業の株価と業績
また、信越化学工業(4063)も2022年12月30日~2023年2月24日で株価が+17.9%上昇しています。
同社は2023年1月26日に発表した2023年3月期第三四半期決算において、経常利益ベースで前年同期比+68.1%の大幅増益を達成しています。
さらに同日には業績見通しの修正も行い、通期の見通しを経常利益で前回2022年10月27日発表の9800億円から1兆200億円に上方修正しました。
グローバルには景気後退懸念も高まる中で、このように好業績・業績の上方修正などを発表した個別銘柄が、日経平均の上昇をけん引したと考えられるでしょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。
監修者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03