3. 【厚生年金・年金月額】独身や共働き世帯の平均はいくらか
つづいて、共働き世帯・単身世帯の年金額について考えていきましょう。
単身世帯の場合、基本的に将来もらえる年金は自分ひとり分です。
先ほどの資料をもとにすると、男性の厚生年金の平均受給額は16万3380円。女性は10万4686円ですから月6万円ほど水準に差があるようです。
共働き世帯の場合は、配偶者が厚生年金加入者か国民年金の加入者かによっても受給額に差がでてきます。
仮に平均額の年金を受け取れるとした場合、厚生年金同士の夫婦であれば約27万円の月収が期待できます。
単身世帯よりも多い収入が見込めるため、「何とかやっていけるかもしれない」と感じる人も増えるかもしれません。
とはいえ、夫婦世帯の場合は食費や娯楽費用、介護費用なども二人分かかってきます。
老後の必要資金に不安がある方や、夫婦で理想とするライフスタイルが異なる場合には、公的年金以外だけに頼らず自己資金を蓄えておきたいところです。
4. まとめにかえて
日本の年金制度は、国内に住む原則20歳以上の人全員が加入することになっています。
しかし、その年金額には個人差があるため「自分の場合どのくらいの年金額になりそうか」を知って対策することが大切です。
自分にあった備えをしておいて良かった、と思えるように、いまのうちから行動しておきたいですね。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2021年(令和3年)平均結果の概要」
- 独立行政法人 労働政策研究・研修機構
尾崎 絵実