3月になりました。

2023年度に65歳を迎える方は、いよいよ公的年金の支給開始となります(特別支給の老齢厚生年金を除く)。

ただし、65歳になっても自然と振込が始まるわけではありません。公的年金は、原則申請制なのです。

年金は請求しない限り支給されることがなく、そのまま5年放置していれば時効を迎えてしまいます。

今回は、2023年度に65歳になる方に向けて「年金請求書」について解説します。送付される時期や書き方について予習しておきましょう。

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1. 老齢年金請求書(事前送付用請求書)とは?

老齢年金には老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金があり、受給資格要件を満たす方は「老齢年金請求書」で申請することにより、受給できます。

原則は65歳からの受給となりますが、厚生年金は段階的に支給年齢の引き上げが行われていますので、生年月日に応じて受給開始年齢が異なることがあります。

対象となる方には、受給権が発生する約3ヶ月前に日本年金機構より事前送付用請求書(ターンアラウンド請求書)が送られてきます。

 

2. 年金請求書が届いたら何をする?

日本年金機構から書類が送られてきたら、以下の3つのことを行いましょう。

2.1 年金請求書に必要事項を記入する

年金請求書に必要事項に記入をします。記入する箇所は、基本的に黄色の箇所です。

また、記入する際は黒インクのボールペンが推奨されています。

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出所:日本年金機構「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」

出所:日本年金機構「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」

印字されている住所等に誤りがないか確認し、正確に記入しましょう。

注意点として、振込先は年金受給者の本人である必要があります。

参考までに、2022年3月現在で指定可能なインターネット事業銀行は、ソニー銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行、イオン銀行、PayPay銀行、GMOあおぞら銀行とされています。

もし書き損じや紛失が起こった場合は、日本年金機構のホームページから年金請求書を再度ダウンロードすることもできます。

2.2 加入記録を確認する

年金請求書には、これまでの年金の加入記録が記載されています。記載内容に「もれ」や「誤り」がないかチェックしましょう。

年金の加入記録については、結婚や転職などのタイミングで「うっかり」届け出を失念しているケースもゼロではありません。

万が一相違があれば、その旨を記載しましょう。

2.3 加給年金の対象になるか確認する

加給年金とは、年下の配偶者や一定の条件を満たす子どもを育てている方に加算される、年金の扶養手当のようなものです。

申請しないと受け取れないため、ご自身が加給年金の対象であるか確認しましょう。わからない場合は、お近くの年金事務所やコールセンター等で相談できます。

その他、振替加算や他の箇所についても記入例を参考にしながら正確に記載し、必要であれば添付書類を揃えます。

2.4 年金請求書を提出する

書類の準備が終われば、近くの年金事務所に持参もしくは郵送して提出します。

不備等がなければ、書類提出の約1ヶ月後に「年金証書」「年金決定通知書」「年金を受給される皆様へ(パンフレット)」が届き、その約1~2ヶ月後から年金の支給が開始されます。

年金は、偶数月に2ヶ月分が振り込まれます。ただし、共済組合等の期間にかかる年金は、各共済組合等から振り込まれます。

3. 年金請求書のQ&A

年金請求書について、よくある疑問点を見ていきます。

3.1 提出できるのはいつ?

年金請求書が提出できるようになるのは、「受給開始年齢の誕生日の前日以降」です。

つまり、届いてから提出できるまでは期間が空くため、自宅で保管する必要があります。

うっかり忘れることがないよう、確実に提出できるようにリマインドしておきましょう。

3.2 年金請求書が届かない場合はどうする?

年金請求書が届かない場合は、「住所地の登録が間違っている」という可能性もあります。請求書が届かない場合は、お近くの年金事務所等に問い合わせてみましょう。

3.3 年金請求の「時効」とは

年金には時効があり、これを過ぎると年金を受け取る権利が消滅してしまいます。

この年金を受ける権利(基本権)は、権利が発生してから5年を経過したとき時効により消滅する」と定められています。(国民年金法第102条第1項・厚生年金保険法第92条第1項)

年金は老後の生活を支える柱であるため、届く書類にはしっかり目を通しましょう。

4. 2023年度に65歳を迎える方は「年金請求書」を見逃さず!

65歳を迎える方は、その約3ヶ月前に年金請求書が届きます。

年金を受け取るのに大切な書類となるので、確実に申請できるよう予習しておきましょう。

また、「ねんきん定期便」などで年金見込額を知っておくことも重要です。老後資金として足りない分については、自分で貯蓄をするしかありません。

老後までの準備期間が長いほど有利になるので、できる限り早くに準備を始めたいですね。

参考資料

太田 彩子