3. 在職老齢年金制度で年金が減額・支給停止されないためのポイント

在職老齢年金制度により、厚生年金を掛けながら老齢厚生年金をもらう場合、給与などと厚生年金の合計によって、減額・支給停止が発生します。

そのようなことを避けるためには、以下のような点に注意するとよいでしょう。

3.1 定年後はゆとりのある働き方にする

現役と同じくらいの業務と責任を負って働くのがやりがいと感じる方もいるでしょうが、「もらえる年金はもらいたい」と思うのであれば、時間にゆとりのある働き方を選ぶとよいでしょう。

働く時間が減れば、会社から支給される給与なども減るはずです。

年金と給与などが47万円以下になるよう調整しましょう。ゆとりをもって長く働けば健康維持にもつながります。

3.2 フリーランスや業務委託として働く

趣味よりも仕事が好きという場合は、会社と個人で業務委託契約を交わし、フリーランスとして働いてみるのもよいでしょう。

会社員でなくなるため、厚生年金の被保険者から外れます。そうなれば、在職老齢年金制度の対象者でもなくなるため、受け取る厚生年金が制限されることはありません。

ただし、会社ごとにさまざまな事情もあることです。対応してもらえるかは確認が必要になるでしょう。

また厚生年金から外れた場合の健康保険は、会社の保険を任意継続をするか、国民健康保険に加入するかという選択になります。

年収が高いと、意外と国民健康保険料の負担は大きくなります。諸々のことを考えながら慎重に検討しましょう。