3. なぜ年金から天引きされるのか

なぜ公的年金から税金や社会保険料が天引きされるのかというと、支払い忘れを防ぐためもあります。年金生活なので税金を納めなくてもいいのではないかというと、そうではありません。

私たちは所得を得たら所得の種類や金額に応じて所得税と住民税を納税します。個人が担う所得税には10種類に分類されていて、会社員であれば給与所得、自営業なら事業所得を納めています。

同様に、年金を受給するようになれば年金受給額が所得となりますが、これは雑所得に分類され、受給額に応じて税金を払うことになります。

このほか、上記の介護保険や健康保険などの社会保険料についても支払い義務があります。

これらの支払いについて年金受給額からの天引きであらかじめ差し引いておくことで、年金受給者は自分で振り込みなどの手続きをしなくても良く、市区町村側も、入金の確認や督促などの手間が省けます。