3. 自力で年金を準備する。将来の資産を作るヒントとは
年金収入を増やす努力と並行して、自力で老後資金を作る準備も始めましょう。
老後資金は、準備期間が長いほど貯めやすい資金です。とはいえ、毎月の住宅ローン返済や子どもの教育資金など、目先のやりくりで少ししか貯金に回せない時期もあるはずです。
超低金利が続くいま、銀行の定期預金などで資産を増やすことは望めないといってよいでしょう。インフレリスクも気になるところですね。
ここで選択肢の一つとなるのが「資産運用」でお金にも働いてもらう発想です。国の税制優遇制度である「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」を活用して、毎月少額から将来の年金資金を積み立てていくのも一案。
預貯金とは異なり、資産運用には元本割れのリスクがつきものです。しかし、長期運用で分散投資を心がけることで、リスクを軽減させながらリターンを安定させていくことにも繋がります。
もちろん、緊急時にいつでも引き出せる預貯金をしっかり確保することは大切です。それに並行して資産運用を進めていくことで、お金を守りながら育てていけるとよいですね。
無理のないスタイルで、老後への備えを始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 生命保険文化センター「2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」
足立 祐一