1. 遺族年金の2023(令和5)年度の受給額
2023(令和5)年度の年金は、新規裁定者(4月1日の年齢が67歳以下の方)・既裁定者(4月1日の年齢が68 歳以上の方)で、改定額が異なります。
新規裁定者は、「賃金を基準とした新年度の改定率(賃金スライド)」を使って年金額の改定を行います。
一方、既裁定者は、「物価を基準とした新年度の改定率(物価スライド)」を使って年金額の改定を行います。それぞれの改定額は次のとおりです。
1.1 【賃金スライドで計算した2023年度の改定率と遺族基礎年金額 】
- 前年度の改定率×賃金スライド(2.2%増額率)を反映した新年度の年金率
0.996×1.022≒1.018
- 遺族基礎年金額
78万900 円(2022年度遺族基礎年金)×1.018≒79万5000円
1.2 【物価スライドで計算した2023年度の改定率と遺族基礎年金額 】
- 前年度の改定率×物価スライド(1.9%増額率)を反映した新年度の年金率
0.996×1.019≒1.015
- 遺族基礎年金額
78万900 円(2022年度遺族基礎年金)×1.015≒79万2600円
遺族基礎年金には、子の加算額が付く場合があります。子の加算額は、一律「賃金スライド」で計算します。
2023年度の子の加算額は、次のとおりです。
1.3 【賃金スライドで計算した2023年度の子の加算額】
- 前年度の改定率を反映した新年度の子の加算額(1人目・2人目)
22万4700 円×1.018≒22万8700 円
- 前年度の改定率を反映した新年度の子の加算額(3人目以降)
7万4900 円×1.018≒7万6200 円
次は、遺族基礎年金と遺族厚生年金をもらうときの要件を確認しておきましょう。