人生においてお金とうまく付き合っていくうえでは、ライフステージを以下の3つの期間に分けて、資産運用を考えることがおすすめです。
- 積み立てて、資産を増やす期間
- 資産を守るための準備をする期間
- 貯めた資産を取り崩す期間
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今回は、それぞれの期間で気を付けていただきたいポイントをお伝えします。
積み立てて、資産をふやす期間に気を付けること
会社員の方が65歳で退職するとして、20代~50代前半は資産をふやしていく期間に該当します。この時期は、リスクをある程度取って、資産を増やすことを目指せます。できるだけ若いうちから、将来のための投資にまわす習慣を身に付けておくことが大切となります。
20年、30年という時間をかけられるこの期間におすすめしたいのは、積立投資です。
ルールを決めて、毎月一定額をコツコツと積み立てることで、働きながらでも無理なく投資を続けることができます。また、投資対象の国や資産の種類をバランスよく分散させることで、世界経済の成長の恩恵を受けて、長期的な利益を得ることが期待できます。
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また、長期の資産運用においては、2024年から制度が拡充される予定のNISAを上手に活用することで、非課税のメリットが得られます。
貯めた資産を取り崩す期間に気を付けること
次に、貯めた資産を取り崩していく期間についてご説明します。
たとえば65歳で退職した後は、不足した生活資金や趣味に使うお金を確保するため、貯めてきた資産を取り崩すことになります。
数年前、老後2000万円問題が大きな話題を集めました。2000万円とは、夫65歳、妻60歳の無職世帯があと30年生活するとして、平均的な支出を賄うために自己資金から捻出する金額の目安となります。
あくまで平均値ですので、物価が上がっていけば、2000万円では足りなくなるかもしれませんし、より余裕のある暮らしをしたければ、もっと多くの金額を用意したほうがよいかもしれません。
おすすめしたいのは、貯めた資産を一気に引き出して使うのではなく、資産運用を続けながら、必要な分を少しずつ引き出していく方法です。資産運用をやめずに続けることで、すぐに使わない分の資産はさらに増やし、資産寿命を延ばすことが期待できます。人生100年時代と言われるいま、退職後の生活は数十年も続く可能性があります。
資産運用をシミュレーション
たとえば2000万円の資産を、毎月10万円ずつ取り崩して使う場合、資産運用をやめて取り崩しをスタートすると、81歳で使い切ることになります。
しかし、仮に年3%の利回りで運用しながら取り崩しをスタートすると、同じ元本を使い切る時期は、87歳まで延びます。この場合、資産寿命は6年延びることになり、毎月の取り崩しの額を減らせば、さらに使える期間を延ばすことも可能となります。
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資産寿命を延ばすため、取り崩しの期間における資産運用では、リスクを取り過ぎないことに意識を向ける必要があります。
若いうちは、成長が見込める株式中心でポートフォリオを組んでも問題ありませんが、取り崩しの期間は、できるだけ資産を減らさないことが重要です。
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債券を中心にポートフォリオを組むなど、できるだけリスクを抑えることをおすすめします。
資産を守るための準備をする期間に気を付けること
ここまで、資産を形成する期間、取り崩す期間に、それぞれどのような考え方が重要か、ご説明してきました。最後に、2つの期間の狭間となる移行期間の大切さをお伝えしたいと思います。
65歳で退職する場合、移行期間は55歳~64歳ぐらいの時期が目安となります。この時期には、①退職後の毎月の収入や支出のイメージを具体的に考え始めること、②使う時期に備えて、資産運用で取るリスクを少しずつ抑えていくこと、の2点の備えをしておくことが有効です。
一つ目のポイントは、退職後にどのような生活を送りたいかイメージして、お金の出入りはどうなっていくか、把握しておくことです。どこに住むのか、趣味にどのくらいお金を使うかによって、大体の支出の計画を立てておきましょう。
たとえば海外旅行のように、まとまったお金を必要とする趣味がある場合には、計画に含めておくことも重要です。
収入は、年金は月々いくらもらえるのか、退職金はいくら入ってくるのか、確認しておくことが重要です。仮に、月々の収入に比べて、支出額が大きく上回ってしまう場合、早めに対策を考えておくことができます。
たとえば仕事をもう少し長く続けたり別の仕事を始めたりして収入源を確保する、反対に、趣味に使うお金や外食の予定を減らして、支出を抑えるといった方法が考えられます。
収支のイメージがつかめたところで、2つ目のポイントとして、資産運用のリスクを下げていくことが重要です。この時期には、株式中心のポートフォリオから、徐々に債券の比率を上げていくことをおすすめします。
退職するときに一気に資産配分を変えようとしてもなかなか難しく、そのときに相場の状況が悪くなっていたとしたら、大きな影響を受けるかもしれません。数年の時間をかけて、徐々にリスクを下げていくことが望ましいといえるでしょう。
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ただし、説明したようなポートフォリオの調整を、読者の方がご自身で行うのは難しい場合も多いと思います。プロに相談するという選択肢もありますので、ご自身に合った方法を見つけていただきたいです。
ウェルスナビ株式会社 小松原 和仁