65歳以上の独身の貯蓄額はどのくらいか

世帯主が65歳以上の独身世帯の貯蓄状況も、金融中央広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(2022年)を参考に見ていきます。

65歳での区切りがないため、同じく60歳以上で確認することにします。

60代・70代独身世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

出所:金融中央広報委員会「知るぽると 各種分類別データ(令和4年)」を参考に筆者作成

独身世帯のうち世帯主が60歳以上の金融資産保有額の中央値は、60代が300万円、70代が485万円です。

先述の就業率のデータでは、65歳~69歳の男性の4割・女性の6割がリタイアするという結果でした。

一方、60代の独身世帯の4~5割を占める金融資産保有額は、400~500万円以上が「2.7%+6.2%+4.6%+6.6%+3.6%+6.8%+16.9%=47.4%」になります。

これより、独身世帯は余裕資金が400万円以上であれば、年金をもらいながら暮らすことを選ぶのかもしれません。

一方、70歳以上の場合では、男性の約3割・女性の約9割がリタイアします。

金融資産を400~500万円以上保有する人は「3.0%+8.8%+4.8%+5.6%+5.8%+8.2%+16.1%=52.3%」と60代と比べると4.9ポイント増えています。

65歳~69歳までの期間に、働きながら増やす努力をされたのでしょう。

参考までに、金融資産の内訳も確認しておきましょう。