40歳からつみたてNISAで老後資金準備をいくら準備できるか
では、つみたてNISAと新NISAのつみたて投資枠を活用して、40歳から老後資金の積立シミュレーションをしてみましょう。試算には金融庁の資産運用シミュレーションを使用します。
まず、定年までの20年間に毎月3万円ずつ年利3.0%で運用するケースです。
20年間の投資元本720万円に対し、運用益は約265万円上乗せされ、元利合計は約985万円となります。
40歳から準備を始めて約1000万円の老後資金を準備できるわけです。
65歳までの積み立てをシミュレーション
現在40歳代の人は定年の引き上げなどで、60歳で完全にリタイアする人は少ないと考えられます。65歳まで働いて同じ積み立てを5年間延長したら、いくらになるでしょうか。
20年の積立を25年に変更すると、元本900万円に対して運用益は約438万円で、元利合計は約1338万円です。
元本が1.25倍に増えるのに対し、運用益は約1.65倍となります。これは運用益を元本に組み入れる複利効果によって、効率的に運用できるためです。
投資なので必ずこのように増えるとは限りませんが、運用する期間が長いほど複利の効果を得やすいことがわかるのではないでしょうか。
家計に余裕がなくて少ししか積立てられないとしても、早くはじめたほうが有利と言えるでしょう。
【NISA】節税になるのはいくら?
NISAの最大のメリットは運用益に対して税金がかからない点です。同じ運用を特定口座などの課税口座で行った場合、利益に対して20.315%の税金がかかります。
先述した試算で、60歳までの20年間の265万円の運用益には約54万円の税金がかかり、手取りは約211万円になります。65歳までの25年間の438万円の運用益にかかる税金は約89万円で、手取りは約349万円です。
約20%の税金とは決して小さな金額ではなく、NISAの非課税メリットは資産形成の強い味方といえるでしょう。
以上の結果を表にまとめると、以下のとおりです。